マレーシア旅行記、いよいよ最終回です。今回は、4日目の帰国の様子とあわせて、これからマレーシアツアーに参加する方——とりわけ一人参加を考えている方——に向けて、費用や持ち物、入国手続きなどの実用情報をまとめてお届けします。
私自身が「知っておいてよかった」「これは迷った」と感じたことを、正直に書いていきます。少しでも、あなたの旅の準備のお役に立てばうれしいです。
※本記事は2017年2月の訪問時点の体験に加え、これから行く方に向けた最新情報も記載しています。制度や料金は変わることがあるため、旅行前に必ず公式情報をご確認ください。
4日目、帰国の日
あっという間に迎えた最終日。この日の便は、午後14時15分発でした。午前中には、希望者向けのオプショナルツアー(3,000円)も用意されていました。モーニングマーケットの散策、KLモノレールの体験乗車、そして伊勢丹デパートの見学がセットになったコースです。
ですが、私はこのオプショナルツアーには参加しませんでした。前日までの3日間、朝から晩まで動き通しで、さすがに少し疲れていたのです。最終日くらいは、のんびり過ごしたい。そう思って、この日は自分のペースで過ごすことにしました。
朝はホテルでゆっくりと朝食をとり、そのあとは、道路を挟んでホテルの向かいにあったショッピングモールへ。特に何を買うでもなく、ウィンドウショッピングをしながら、のんびりと最後のマレーシアの空気を味わいました。
ここで、ひとつお伝えしたいことがあります。オプショナルツアーは、無理にすべて参加しなくてよいということ。「せっかくだから全部」と欲張ると、かえって疲れて旅の印象が薄まってしまうこともあります。自分の体力と相談して、参加するもの・しないものを選ぶ。それも、旅を心から楽しむための大切なコツです。特に一人参加なら、誰に合わせる必要もなく、自分の心地よいペースを選べます。
こうして、実質2日半のマレーシアの旅は幕を閉じました。短いながらも、世界遺産あり、蛍あり、聖地あり、多文化ありの、驚くほど中身の詰まった4日間でした。
午後、空港へ向かい、全日空886便で帰国の途につきました。この便でも、機内食は2回。まずは、しっかりとした和食のお膳が出ました。鶏肉と野菜の煮物に白いごはん、そばまで付いて、日本が近づいてきたことを舌で実感します。

そして到着前には、2回目の軽食。ツナと野菜をはさんだクロワッサンサンドです。旅の余韻に浸りながら、最後のひとときをゆっくりと味わいました。

ツアーの費用まとめ|一人参加のリアルな総額
一人参加を考えている方が、いちばん気になるのが費用だと思います。第1回でもお伝えしましたが、あらためて全体をまとめておきます。
| 一人部屋追加代金 | 25,000円 |
| 燃油サーチャージ | 0円 |
| 空港諸税など | 数千円程度 |
| オプショナルツアー2本(蛍・バツー洞窟&KLタワー) | 15,000円 |
| 総額(ツアー代金含む・すべて込み) | およそ100,000円 |
当時のツアー代金そのものは、正確な記録が手元に残っておらず、はっきりとは思い出せません。ですが、一人部屋追加代金もオプショナルツアー2本も含めて、総額でおよそ10万円だった、という感覚は覚えています。この当時は燃油サーチャージが0円だったのも、ありがたいタイミングでした。
一人参加の場合、多くのツアーで「一人部屋追加代金」が必要になります。今回は25,000円でした。決して安くはありませんが、私はいつも迷わず一人部屋を選びます。誰にも気兼ねせず、自分のペースで眠れる。この安心感は、旅全体の満足度を大きく左右すると思っているからです。
両替・お金のこと|いくら替えればいい?
次に、意外と悩ましいお金の話です。海外旅行で「いくら両替すればいいのか分からない」というのは、多くの方が抱える悩みではないでしょうか。私も毎回、ここで頭を悩ませます。
今回、私は日本の空港で、3,000円分だけを現地通貨リンギットに両替しました。ツアーだと、マレーシアの空港で両替する時間があるかどうか分からなかったので、最低限を日本で用意していったのです。
ちなみに、一般的には日本より現地で両替したほうがレートは良いことが多いです。ですので、現地で時間が取れそうなら、現地両替のほうがお得です。今回私が日本で替えたのは、あくまで「とりあえずレストランの飲み物代くらいは確保しておきたい」という保険のようなものでした。
現金はどんな場面で使う?
ツアーで現金が必要になる場面は、思ったより限られています。今回の旅で現金を使ったのは、主にレストランでの飲み物代でした。食事自体はツアーに含まれていても、飲み物は各自の支払い、というケースが多いのです。
一方、ツアーで連れて行ってくれる土産物店では、クレジットカードや日本円が使えることがほとんど。ですので、お土産を買うために大量の現地通貨を用意する必要はありません。
私の「両替額の決め方」
では、いくら両替すればいいのか。私なりの目安をご紹介します。
ツアーの場合、私はいつも「レストランの飲み物代(1回あたり6〜700円くらい)× 食事の回数」で、ざっくりと必要額を見積もります。そこに、現地で自分がやりたいこと(追加で買いたいもの、飲みたいものなど)の分をプラスする、という考え方です。
両替でいつも悩むのが、「多めに替えて余ったらどうしよう」という点です。米ドルやユーロなら、余っても次の旅行で使えます。でも、リンギットのようにその国でしか使わない通貨は、余らせると再両替の手間がかかってもったいない。
そこで私は、少額の現金が余ってしまった場合、帰りの空港で現金とクレジットカードを併用し、うまく使い切ってから帰国するようにしています。空港のお店で、まず手持ちの現金を出して、足りない分をカードで払う。こうすれば、中途半端に余った小銭も無駄になりません。ちょっとした工夫ですが、覚えておくと便利ですよ。
持ち物リスト|あってよかったもの
続いて、持ち物です。第1回で機内泊グッズはご紹介しましたが、ここでは旅全体を通して「あってよかった」と感じたものをまとめます。
- 羽織るもの(ストールやカーディガン)/機内や、冷房の効いた店内・バスの中では冷えます。一枚あると体温調節に重宝します。後述する宗教施設での肌の露出対策にもなり、一石二鳥です
- 歩きやすい靴/バツー洞窟の272段の階段をはじめ、意外と歩きます。履き慣れたスニーカーが安心です
- 日焼け止め・帽子・サングラス/マレーシアの日差しは非常に強いです。日中の屋外観光では必須です
- 汗ふきシート・ハンカチ/とにかく暑く、汗をかきます。さっぱりできるアイテムがあると快適です
- 常備薬/飲み慣れた胃腸薬や頭痛薬など。慣れない土地では、あるだけで安心感が違います
- 変換プラグ/マレーシアのコンセントは日本と形状が異なります(BFタイプ)。スマホの充電などに必要です
服装の注意|宗教施設ではマナーを
マレーシアはイスラム教を国教とする多宗教の国です。旅行中、モスクやヒンドゥー教寺院など、宗教施設を訪れる機会が多くあります。そうした場所では、服装のマナーに注意が必要です。
基本的に、肩や膝が出るような露出の多い服装は避けるのが無難です。第4回でご紹介したバツー洞窟のような聖地では、肌の露出があると入場を断られたり、備え付けの腰巻きを借りて着用したりする必要があります。
ですので、女性の方は特に、肩を覆える羽織りものと、膝が隠れる丈のボトムスを準備しておくと安心です。暑い国なので薄着になりがちですが、羽織るもの一枚をバッグに入れておくだけで、いざというときに困りません。前述のとおり、冷房対策も兼ねられるので、ストールは本当に便利な一枚です。
Wi-Fi・通信環境について
正直にお話しすると、私がこの旅をした当時は、現地でスマートフォンの通信手段を何も用意していませんでした。ホテルのWi-Fiが使える時間だけネットにつなぐ、という過ごし方でした。ツアーで添乗員ならぬ現地ガイドさんが案内してくれるので、道に迷う心配もなく、それで特に困ることはありませんでした。
とはいえ、今の時代、スマホがつながる安心感は大きいですよね。もし今あらためて行くとしたら、私なら次のような方法を考えます。
- 普段のスマホの海外ローミングを使う/私は楽天モバイルなので、そのまま海外ローミングで使えます。契約プランによっては、追加料金なしや低額で使える場合があります
- ホテルや空港の無料Wi-Fiを使う/通信費をかけたくないなら、この方法。ただし、使える場所が限られます
- eSIMを利用する/最近はこれが手軽です。出発前にスマホ上で手続きを済ませておけば、現地に着いてすぐネットが使えます
ご自身の契約や好みに合わせて、無理のない方法を選んでください。ツアーの場合はガイドさんがいるので、なくても意外と何とかなる、というのも私の実感です。
【これから行く方へ】入国手続きは電子化されています
ここは、これからマレーシアへ行く方に、特に知っておいていただきたい大切な情報です。
私が旅した2017年当時は、飛行機の機内で紙の入国カードを記入し、到着時に提出していました。ところが現在、この手続きは電子化されています。「MDAC(マレーシア・デジタル・アライバル・カード)」という電子入国カードの事前登録が必要になっているのです。
ポイントを、簡単にまとめておきます。
- 登録は必須/2024年1月1日から、一部の対象者を除くすべての外国人旅行者に義務化されています
- 登録は無料/公式サイトでの登録に費用はかかりません
- 申請できるのは到着の3日前から/それより前は申請できないので、出発直前に手続きします
- 必ず公式サイトから/料金を請求したり、個人情報を抜き取ろうとしたりする偽サイトが出回っています。「MDAC 公式」で検索し、公式ページから申請してください
- 登録するとメリットも/日本国籍でMDAC登録済み、かつICチップ付きパスポートがあれば、自動化ゲート(AutoGate)が使え、入国審査の列に並ばずスムーズに入国できます
なお、日本国籍の方が観光目的で短期間滞在する場合、ビザ(査証)は不要です。ただし、MDACの登録とビザは別の手続きです。ビザが不要でも、MDACの登録は必要ですので、混同しないようご注意ください。
ツアーで参加する場合も、この登録は基本的に自分で行うことになります。旅行会社から案内があることも多いですが、出発前の3日以内に、忘れずに済ませておきましょう。制度は変わることもあるので、申し込んだ旅行会社の案内や公式サイトで、最新の情報を必ずご確認ください。
マレーシアツアーは、一人参加の海外デビューに最適
6回にわたってお届けしてきた、マレーシア4日間の旅。最後に、あらためて感じたことをお話しさせてください。
マレーシアは、初めての海外や、初めての一人参加ツアーに、本当におすすめの国です。英語が広く通じ、日本から近く、物価も手ごろ。そして、パッケージツアーなら、現地の日本語ガイドさんが案内してくれる安心感があります。世界遺産あり、大自然あり、多文化ありと、短い日程でも驚くほど濃い体験ができます。
一人参加は、心細く感じることもあるかもしれません。でも実際に行ってみると、同じツアーの方とのささやかな会話や、言葉の通じない土地での思いがけない親切など、一人だからこそ深く心に残る出会いがたくさんありました。バツー洞窟で参拝の作法を教えてくださったご婦人のことは、今も忘れられません。
「海外に行ってみたいけれど、一歩が踏み出せない」。もし、あなたがそう思っているなら。マレーシアツアーは、その最初の一歩に、そっと寄り添ってくれる旅先だと思います。この旅行記が、あなたの背中を、ほんの少しでも押すことができたなら、これ以上うれしいことはありません。
長い旅行記に、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。あなたの旅が、素敵なものになりますように。
シリーズ|マレーシア クアラルンプール・マラッカ 4日間(全6話)
この旅行記は全6話でお届けしました。ぜひ、最初から通してお楽しみください。
- 羽田深夜発・機内泊のリアルな過ごし方|JTB旅物語・一人参加
- クアラルンプール市内観光|王宮・国家記念碑・独立広場・ツインタワーを半日で
- セランゴールの蛍鑑賞と海鮮料理の夕食|オプショナルツアー参加レポート
- バツー洞窟とKLタワー|午前半日オプショナルツアーで巡るクアラルンプール
- 世界遺産マラッカ観光|オランダ広場・セントポール教会・サンチャゴ砦とニョニャ料理
- 【本記事】マレーシア4日間ツアーの費用と持ち物まとめ|一人参加で失敗しないための全記録


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