「海外旅行に行ってみたい。でも、どこから手をつけていいか分からない」
そんなふうに立ち止まっている方に、私が真っ先におすすめしたい国があります。マレーシアです。
今回から6回にわたって、JTB旅物語の「羽田発着 クアラルンプール・マラッカ 4日間」に一人で参加した旅の記録をお届けします。世界遺産マラッカ、セランゴールの蛍、バツー洞窟。たった4日間、しかも実質2日半の滞在に、驚くほど濃い時間が詰まっていました。
第1回は、出発前の準備と、深夜0時発という少し特殊な便での機内泊についてです。「深夜発って実際どうなの?」という疑問に、正直にお答えします。
※本記事は2017年2月の訪問時点の情報をもとにしています。入国手続きや施設の営業状況などは、旅行前に必ず最新情報をご確認ください。
行き先に迷ったら、まずマレーシアだと思う理由
初めての海外、あるいは久しぶりの海外。行き先選びって、想像以上に悩みますよね。私も毎回悩みます。
そのなかでマレーシアを選んだのは、「ハードルの低さ」と「中身の濃さ」のバランスが、ちょっと反則級だと感じたからでした。
英語が通じる安心感
マレーシアの公用語はマレー語ですが、旧イギリス領という歴史的背景から、英語が広く通じます。ホテル、レストラン、ショッピングモール。観光で行くような場所であれば、英語の案内表示がまず見つかります。
「英語なんて話せない」という方もご安心ください。私も流暢とは程遠いです。それでも、中学英語レベルの単語を並べれば意思疎通ができる。この「なんとかなる感」は、初めての海外では本当に心強いものです。
一度の旅で三つの文化に出会える
マレーシアは、マレー系・中国系・インド系の人々が暮らす多民族国家です。これが観光する側にとって、とんでもなくお得なポイントになります。
イスラム教のモスク、中国寺院、ヒンドゥー教寺院。街を歩けば、まったく異なる文化圏の建物が数百メートルの間に並んでいます。食事も同様で、マレー料理、中華料理、インド料理、そしてそれらが融合したニョニャ料理まで。4日間で三つの国を旅したような感覚になります。
物価が安く、日本から近い
日本からクアラルンプールまで、直行便で約7時間半。時差はわずか1時間(日本のほうが1時間進んでいます)。ヨーロッパのような大移動もなければ、時差ボケに苦しむこともありません。
物価も日本よりかなり抑えられます。現地で使うお金が少なくて済むというのは、ツアー代金以外の予算が読めるということ。旅の計画を立てるうえで、これは想像以上に安心材料になります。
ツアー概要|JTB旅物語「クアラルンプール・マラッカ 4日間」の中身
今回参加したツアーの基本情報をまとめます。
| ツアー名 | 羽田発着 クアラルンプール・マラッカ 4日間(基本プラン) |
| 旅行会社 | JTB旅物語 |
| コース番号 | S640-4H |
| 日程 | 2017年2月23日(木)〜2月26日(日) |
| 利用航空会社 | 全日空(ANA) |
| 宿泊ホテル | シェラトン・インペリアル・クアラルンプール(2連泊) |
| 現地ガイド | あり(日本語を話す現地ガイドが空港到着時からご案内) |
このツアーを選んだ決め手は、大きく三つありました。
一つめは、世界遺産マラッカに行けること。クアラルンプールから片道約150km、バスで2時間半かけて日帰りする行程が組まれています。個人手配でこれをやろうとすると、バスの時刻を調べて、チケットを買って、現地での移動手段も考えて……と、初めての国ではなかなか勇気が要ります。ツアーなら座っているだけで着きます。
二つめは、同じホテルに2連泊できること。短い日程のツアーだと、毎晩ホテルが変わって荷造りに追われることがあります。2連泊なら、スーツケースを開けたままにしておける。この気楽さは、体力の温存に直結します。
三つめは、ホテルのグレード。シェラトン・インペリアル・クアラルンプールは市内中心部に立つデラックスクラスのホテルです。ツアーでこのクラスに泊まれるなら、と背中を押されました。こちらの滞在記は第2回で詳しくお伝えします。
気になる費用|一人部屋追加代金を含めた実際の支払額
一人参加を考えている方が最も気にされるのが、ここだと思います。私も毎回、ここで電卓を叩きます。
正直にお伝えすると、当時のツアー代金そのものの金額は、今となっては手元に記録が残っておらず、はっきりとは思い出せません。ですが、覚えている範囲でお伝えできることがあります。
| 一人部屋追加代金 | 25,000円 |
| 燃油サーチャージ | 0円 |
| 空港諸税など | 数千円程度 |
| オプショナルツアー2本 | 15,000円 |
| 総額(すべて込み) | およそ100,000円 |
ざっくりとした感覚でいえば、一人部屋代もオプショナルツアー2本もすべて込みで、総額10万円ほど。この当時は燃油サーチャージが0円だったのも、ありがたいタイミングでした。深夜発を利用すれば有給休暇1日で行ける海外旅行として、私はこの金額を「じゅうぶんに元が取れた」と感じています。
ツアーに一人で参加する場合、多くは「一人部屋追加代金」が必要になります。二人一部屋を前提に設定された料金体系のため、一人で一部屋を使うぶんの差額を負担する仕組みです。
正直に申し上げると、この追加代金を見て「うっ」となる気持ち、よく分かります。ただ私は、毎回ためらわずに一人部屋を選んでいます。知らない方との相部屋で気をつかいながら過ごす数日と、誰にも遠慮せず眠れる数日。旅全体の満足度を考えたとき、私にとってはこの差額が一番納得のいく出費です。
ここは価値観が分かれるところなので、「一人部屋は絶対」と押しつけるつもりはありません。ただ、迷っている方には「追加代金を払う選択肢もありますよ」とだけお伝えしておきたいのです。
22時05分、羽田集合|深夜発ツアー当日の流れ
今回のツアー、集合時刻は2月23日(木)22時05分。搭乗する全日空885便の出発は、日付をまたいだ2月24日(金)0時05分です。
この「深夜発」というスケジュール、慣れないうちは戸惑いますが、慣れるとかなり優秀です。木曜の夜に日本を出て、金曜の朝には現地。金・土・日をまるまる観光に使えます。有給休暇を1日使うだけで、4日間の海外旅行が成立してしまう。働きながら旅を続けたい方には、これ以上ない選択肢だと思います。
集合場所は3階出発ロビー
集合場所は、羽田空港国際線ターミナル3階出発ロビー、JTB専用受付「Z」団体カウンター1〜6番。「JTB旅物語」の案内表示が出ています。
初めてのツアー参加だと、この「集合」がいちばん緊張しませんか。私は毎回、指定時刻の30分以上前には着くようにしています。空港は広く、標識を追いかけているうちに思ったより時間が経ってしまうものだからです。
とはいえ、実際に行ってみると拍子抜けするほど分かりやすい表示が出ています。JTBのスタッフの方が受付に立っていて、名前を告げれば航空券と資料を受け取って終わり。あとは各自で出国手続きへ進みます。今回のツアーは日本からの添乗員同行ではなく、現地に着いてから日本語を話すガイドさんが案内してくれるタイプでした。だからこそ、この空港での受付から搭乗までは「自分でやる」場面。とはいえやることはシンプルなので、初めてでも心配いりません。
深夜の羽田で、搭乗までをどう過ごすか
集合を済ませ、出国手続きを終えると、出発まではおよそ1時間半の待ち時間。深夜とはいえ国際線ターミナルにはそれなりに人がいて、静かすぎず、かといって騒がしすぎず、ちょうど落ち着ける空気が流れています。
この頃の私は、まだプライオリティ・パス(提携ラウンジを利用できるカード)を持っていませんでした。ですので過ごし方はいたってシンプル。空いているカフェに入って少し時間をつぶし、あとは搭乗口の近くで飛行機を待つ、それだけです。
今になって思えば、深夜便こそラウンジがあると快適だろうなと思います。でも、カフェで一息ついて搭乗口へ向かうだけでも、旅の始まりのわくわくを味わうには十分でした。特別な準備がなくても大丈夫。これから一人で参加される方も、どうか気負わないでくださいね。
機内泊を乗り切る|一人参加だからこその準備リスト
深夜発の最大の関門が、機内泊です。飛行時間は約7時間半。座席で眠れるかどうかで、翌日の体力がまるきり変わります。
私が必ず手荷物に入れているものをご紹介します。
- ネックピロー/首が固定されるだけで眠りの質が変わります。空気で膨らませるタイプなら荷物になりません
- アイマスクと耳栓/機内は消灯後も完全な暗闇にはなりません。この二つは必需品です
- 羽織るもの/機内の冷房は驚くほど強いことがあります。ストールが一枚あると重宝します
- 着圧ソックス/足のむくみ対策に。翌朝の靴の履き心地が違います
- マスクとリップクリーム/機内の乾燥は想像以上です
- 歯ブラシ/到着前に歯を磨けると、気分がまったく違います
一人参加ならではのポイントもお伝えします。隣の席が知らない方になることを前提に、取り出す必要のあるものは、離陸前にすべて座席まわりに出しておくこと。眠っている隣の方をまたいで頭上の棚を開けるのは、かなり気をつかいます。逆にいえば、これさえ準備しておけば一人参加のほうが気楽です。誰にも合わせず、自分のペースで眠って、自分のペースで起きればいいのですから。

ちなみに、この便では機内食が2回出ます。深夜0時過ぎの離陸後に、さっそく1回目。「もう眠りたい」という気持ちと「せっかくだから食べたい」という気持ちがせめぎ合う、旅あるあるの瞬間ではないでしょうか。
いよいよ、クアラルンプールへ
クアラルンプール国際空港への到着は、現地時間の朝6時45分。空が白みはじめる時間帯です。到着ロビーでは、日本語を話す現地ガイドさんが出迎えてくれました。ここから先は心強い案内役がついてくれるとわかって、ほっと力が抜けたのを覚えています。
そして驚くべきことに、このツアーは到着したその足で市内観光へ向かいます。国立モスク、独立広場、旧王宮、国家記念碑。ホテルにチェックインする前に、クアラルンプールの主要スポットをほぼ制覇してしまうのです。
次回は、この怒涛の2日目をお届けします。機内泊明けの体で半日観光は乗り切れるのか。そして、ツアーにつきものの「お買い物立ち寄り」の実際についても、包み隠さず書きたいと思います。
海外旅行に行きたいけれど一歩が踏み出せない。そんな方の背中を、ほんの少しでも押せますように。
シリーズ|マレーシア クアラルンプール・マラッカ 4日間(全6話)
この旅行記は全6話でお届けします。公開が進みしだい、順次リンクを追加していきます。
- 【本記事】羽田深夜発・機内泊のリアルな過ごし方|JTB旅物語・一人参加
- クアラルンプール市内観光|国立モスク・独立広場・旧王宮とシェラトン泊(近日公開)
- セランゴールの蛍鑑賞と海鮮料理の夕食|オプショナルツアー参加レポート(近日公開)
- バティック染め体験とKLタワー展望台|午前半日のオプショナルツアー(近日公開)
- 世界遺産マラッカ観光|オランダ広場・セントポール教会・サンチャゴ砦とニョニャ料理(近日公開)
- マレーシア4日間ツアーの費用と持ち物まとめ|一人参加で失敗しないための全記録(近日公開)

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