中欧4カ国ツアー4日目|プラハ聖ヴィート大聖堂のミュシャのステンドグラスと歴史地区観光

ツアー旅行体験談

第5話では、世界遺産チェスキークルムロフでの特別な一夜をお届けしました。第6話は、4日目・2017年5月29日(月)の記録。いよいよこのシリーズの、そして私にとってもとりわけ楽しみにしていた場所――中欧屈指の観光都市プラハを訪れる日です。

この日のハイライトは、なんといっても聖ヴィート大聖堂で目にした、アルフォンス・ミュシャのステンドグラス。テレビで見て以来ずっと心惹かれていたミュシャの世界に、初めて対面する瞬間がやってきました。それに加えて、プラハ城の絶景、カレル橋、天文時計、そして本場のチェコビール(私は飲めませんが)まで、プラハの魅力がぎゅっと詰まった一日をたっぷりお届けします。

  1. チェスキークルムロフからプラハへ|約180kmのバス移動
    1. 南ボヘミアの緑豊かな景色を眺めて
    2. 「100塔の街」と呼ばれるプラハへ
  2. 昼食|本場チェコビール飲み放題
    1. チェコといえば、ビール大国
    2. 下戸の私は、ソフトドリンクで乾杯
    3. 昼食メニューはチェコ料理のフルコース
  3. プラハ城|衛兵交代式とプラハの絶景
    1. 「世界最大の城」ギネス認定のプラハ城
    2. プラハ城の入口で、衛兵の交代式を目撃
    3. 高台から見下ろす、プラハの絶景
  4. 聖ヴィート大聖堂|ミュシャのステンドグラスに感動
    1. 1000年の歴史を持つ、チェコ最大の聖堂
    2. 私がミュシャに惹かれるきっかけとなった、あの日のこと
    3. 大聖堂の内部で、ミュシャのステンドグラスと対面
    4. 「20分では短すぎた」――もっとゆっくり見たかった
    5. 売店でハガキを購入して、日本へ送る
    6. 次にチェコを訪れるときは、ミュシャの作品巡りを
  5. カレル橋|ヴルタヴァ川にかかる中世の石橋
    1. 600年以上の歴史を持つ、プラハ最古の石橋
    2. 石畳の橋を歩いて、対岸へ
    3. 30体の聖人像に見守られて
  6. 旧市庁舎広場と天文時計|見入ってしまうからくり時計
    1. 歴史が幾重にも重なる、プラハの中心広場
    2. プラハのシンボル、旧市庁舎の天文時計
    3. 毎正時のからくりを見ることができました
  7. ショップと自由行動|ミュシャ美術館へ
    1. プラハ土産をのぞいて、自由行動へ
    2. 自由行動は、迷わずミュシャ美術館へ
    3. 集合場所でツアー仲間と、スタバでお茶
  8. ホテル・AMBASSADOR ZLATA HUSA|レトロな手動式エレベーター
    1. 立地は抜群、旧市街の中心にある老舗ホテル
    2. 手動式ドアのエレベーター! 思わずキュンとする瞬間
    3. 最後の夕食に備えて、少し身支度
  9. 最後の夕食|ツアー参加者との楽しいひととき
    1. 「最後の晩餐」に集まったツアー仲間たち
    2. 前菜のサラダから、フルコースがスタート
    3. メインは、香ばしく焼き上げたマスの姿焼き
    4. デザートはシンプルなバニラアイス
    5. 旅を締めくくる、温かなひととき
  10. まとめ|ミュシャに出会えた、忘れられない一日
    1. 中欧4カ国周遊ツアー シリーズ全7話

チェスキークルムロフからプラハへ|約180kmのバス移動

チェスキークルムロフを去る時に撮った最後の1枚。青空と絵本の街の姿が心に残りました

ホテル・Goldでの朝食を終えて、スーツケースを引いてバスへ。ここからいよいよ、チェコの首都プラハに向けての移動が始まります。チェスキークルムロフからプラハまでの距離は、およそ180キロ。バスで約3時間の道のりです。

南ボヘミアの緑豊かな景色を眺めて

バスは、深い森と点在する牧草地が続く南ボヘミア地方をゆっくりと北上していきます。5月下旬のチェコは、緑がもっとも鮮やかな季節。ときどき目に飛び込んでくる小さな村の赤い屋根、遠くに見える教会の尖塔、広がる田園風景――そんな車窓の風景を眺めながら、これからの一日への期待に胸を膨らませていました。

「もうすぐプラハに着くんだな」――その事実だけで、なんだか胸がドキドキしてくるのが不思議でした。ハンガリー、スロバキア、オーストリアと巡ってきた4日間の旅の締めくくりに、いよいよチェコの首都、そしてミュシャの故郷の景色が待っている。旅の後半のクライマックスへと近づいていく高揚感を、しみじみと味わった移動時間でした。

「100塔の街」と呼ばれるプラハへ

プラハは、中欧を代表する歴史都市。かつて神聖ローマ帝国の首都でもあった、ヨーロッパの中心地の一つです。旧市街地には無数の塔がそびえることから、「100塔の街」「黄金の街」とも呼ばれ、街全体が世界遺産(1992年登録)として大切に守られています。

そんな街に、これから足を踏み入れる。ヴルタヴァ川(モルダウ)の流れも、チェスキークルムロフではあんなに小さく見えていたのに、プラハでは大河となって街を貫いているのだそうです。「同じ川なのに、街を変えるとこんなに景色が違うのか」――そんな旅の楽しみ方も、周遊ツアーならではの醍醐味ですね。

やがてバスは、プラハ市街地へと近づいていきました。窓の外に赤い屋根が広がっていく光景に、思わず身を乗り出して見入ってしまいます。中欧4カ国ツアーのハイライトとも言える一日、いよいよ始まります。

昼食|本場チェコビール飲み放題

約3時間のバス旅を経て、無事プラハに到着。まずは早めの昼食からスタートです。案内されたのは、プラハならではの特別なランチプラン――なんと本場チェコビール飲み放題付きのお店でした。

チェコといえば、ビール大国

チェコは、世界でも有数のビール消費国として知られる国。国民一人あたりのビール消費量は世界一と言われていて、地元の人にとってビールはお水よりも身近な存在なのだとか。そのビール文化を代表するのが、ピルスナーと呼ばれる黄金色の下面発酵ビール。日本で私たちが日常的に飲んでいる淡色ラガービールの原型は、実はチェコで生まれたスタイルなのです。

そんなチェコで飲むビールを、初日から思う存分楽しめる「飲み放題プラン」――お酒好きの参加者の方にとっては、まさに旅のクライマックスとも言える時間だったに違いありません。テーブルの周りでは、みなさんが早速ジョッキを傾けて、「これがチェコビールの味なのか!」と楽しそうに味わっている様子。にぎやかな昼食のスタートとなりました。

下戸の私は、ソフトドリンクで乾杯

ただ、正直に告白すると、私はお酒が飲めない下戸。せっかくの飲み放題プランでも、ビールで乾杯することはできません。少し残念な気持ちもありましたが、お店の方に「ソフトドリンクをお願いします」と伝えて、お茶やジュースで乾杯することに。

お酒が飲めないと、こうしたビール文化圏の国ではちょっぴり寂しい思いをすることもありますが、それはそれで割り切って、料理と雰囲気を楽しむことに集中。テーブルの周りの参加者の方々がビールを美味しそうに飲まれている姿を眺めるのも、なんだかほっこりする光景でした。お酒が飲めなくても、旅を楽しむ方法はたくさんある――そんなことを、この日改めて実感したように思います。

昼食メニューはチェコ料理のフルコース

鮮やかな赤色のトマトスープ。クルトンがたっぷりで食べごたえあり

料理は、チェコらしいフルコース。まず運ばれてきたのは、鮮やかな赤色をしたトマトベースのスープ。角切りの野菜がたっぷり浮かんでいて、見た目からして食欲をそそります。ひと口飲むと、トマトの酸味と甘みがバランスよく、疲れた身体に染み渡る優しい味わい。ゴロゴロと入った野菜が、スープに食べごたえも加えてくれる、食べごたえも十分でした。

ご飯とフレンチフライが両方添えられているのがなんともチェコらしい豪快さ

そしてメインは、玉ねぎと一緒に炒めたお肉のソテーに、白いご飯とフレンチフライを添えた一皿。ご飯とフライドポテトが両方添えられているのがなんともチェコらしい豪快さで、日本人にはちょっと驚きの組み合わせ。それでも実際に食べてみると、こってりしたお肉の味付けにご飯がよく合って、日本人の口にもぴったりの一皿でした。5月の心地よい陽気のなか、テラス席で味わうチェコの家庭料理は、旅先ならではの贅沢な時間でした。

「ビールが飲めない代わりに、料理をしっかり味わおう」――そんな気持ちで、目の前の一皿一皿を大切にいただきます。周りの賑やかな会話と、心地よいざわめきの中で過ごした昼食のひとときは、これから始まるプラハ観光への気持ちを、うまく整えてくれる時間でした。

お腹も心も満たされたところで、いよいよ午後のプラハ観光がスタート。まずは、街を見下ろす高台に建つプラハ城へと向かいます。

プラハ城|衛兵交代式とプラハの絶景

お腹を満たしたあとは、いよいよ午後のプラハ観光がスタート。最初に訪れたのは、街を見下ろす高台にそびえ立つプラハ城(Pražský hrad/プラジュスキー・フラト)です。プラハのシンボルであり、そしてチェコという国そのものの象徴とも言える、格別に大切な場所です。

「世界最大の城」ギネス認定のプラハ城

プラハ城は、実はギネス世界記録で「世界最大の城」に認定されている、途方もない規模を持つ城郭です。敷地面積はなんと約7万平方メートル。9世紀に築城されて以来、歴代のボヘミア王や神聖ローマ皇帝の居城として、そして現在はチェコ共和国大統領の官邸として使われ続けている、まさに「国家の中心」たる場所です。

敷地内には、聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖イジー教会、黄金の小径など、それぞれ独立した観光名所と呼べる建物がぎっしり。今回のツアーではその中の中心的スポットである聖ヴィート大聖堂を訪れることになっていて、期待に胸を膨らませながら坂道を上っていきました。

プラハ城の入口で、衛兵の交代式を目撃

プラハ城の入口である正門にたどり着くと、青い制服に身を包んだ衛兵が、直立不動の姿勢で警備に立っていました。プラハ城の衛兵は、チェコ大統領府の警護を務めるエリート部隊。イギリスのバッキンガム宮殿のような、伝統ある衛兵交代式が毎日行われていることでも知られています。

私たちがちょうど訪れたタイミングは、この衛兵の交代式が行われる時間帯。交代のために整列した衛兵たちが、規律ある動きで持ち場を交代していく様子を、間近で見ることができました。ピシッと決まった動作、揃った歩調、真剣な表情――普段見ることのない儀式的な光景に、思わず見入ってしまいました。

観光名所を訪れて、こうした地元の伝統儀式に偶然出会えるのは、旅の嬉しいサプライズのひとつ。「せっかくプラハに来たのだから、こんな場面にも立ち会えて幸せだな」――そんな気持ちが自然と湧き上がってきました。

高台から見下ろす、プラハの絶景

「100塔の街」と呼ばれるプラハの全景。赤い屋根と川と塔が織りなす絶景

そして、プラハ城で最高だったのが、城の敷地から見下ろすプラハの絶景。高台に立って眼下を見晴らすと、視界いっぱいに赤茶色の瓦屋根が広がる旧市街の景色が広がっていました。

整然と並ぶ歴史的建造物の間を、ヴルタヴァ川がゆったりと蛇行しながら流れていて、そこにはこれから訪れる予定のカレル橋の姿も見えます。あちこちに顔を覗かせる教会の尖塔、街の中心にどっしり構える塔――「これがプラハなんだな」と、その全景を目の前に、しばらく言葉も出ずに立ち尽くしてしまいました。

「100塔の街」「黄金の街」――そう呼ばれる理由が、この一望する景色を目にすれば、誰もが即座に納得できます。5月の青空の下、無数の赤い屋根と川と橋と塔が織りなす景色は、まさに絵葉書そのもの。中欧4カ国ツアーを通じて出会ったたくさんの絶景の中でも、特に印象に残る景色のひとつになりました。

そして、いよいよこの日の最大の目玉、聖ヴィート大聖堂へと足を進めます。私がこの旅で最も楽しみにしていた瞬間が、目前に迫っていました。

聖ヴィート大聖堂|ミュシャのステンドグラスに感動

プラハ城の広い中庭を進んでいくと、視界いっぱいに壮麗なゴシック様式の聖堂が現れました。聖ヴィート大聖堂(Katedrála svatého Víta/カテドラーラ・スヴァテーホ・ヴィータ)。プラハの街のどこからでも見えるあの巨大な尖塔の主が、いよいよ目の前に現れた瞬間です。

1000年の歴史を持つ、チェコ最大の聖堂

600年かけて完成した聖ヴィート大聖堂の壮麗な尖塔。プラハのシンボル

聖ヴィート大聖堂は、10世紀に前身となる教会が建てられて以来、1000年以上にわたってプラハの信仰の中心を担ってきたチェコ最大の大聖堂。神聖ローマ皇帝カレル4世の命によって、1344年から本格的な建設が始まり、実に約600年もの歳月をかけて1929年にようやく完成したという、気の遠くなるような歴史を持つ聖堂です。

高さ約97メートル、内部の長さ約124メートル。歴代のボヘミア王の戴冠式や葬儀もここで執り行われ、まさにチェコという国の歴史そのものを刻み込んできた場所です。外観だけでも圧倒的な存在感ですが、私にとってこの大聖堂を特別なものにしている理由は、もうひとつありました。

私がミュシャに惹かれるきっかけとなった、あの日のこと

この聖堂には、私がこの旅で一番出会いたかったもの――アルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)のステンドグラスが飾られているのです。

ミュシャという画家との出会いは、旅から少し前に、テレビでたまたま目にした「スラブ叙事詩」という20枚の大連作絵画がきっかけでした。ミュシャがその晩年、20年以上をかけて描き上げた、スラブ民族の歴史を主題にした壮大な作品群。テレビの画面越しに見たあの絵の、優美で神秘的な世界観に、私はすっかり心を奪われてしまったのです。

アール・ヌーヴォーの巨匠として世界的に有名な画家ですが、「実はチェコ人で、故郷のために魂を込めて描いた作品がある」という事実を知ったのも、そのときが初めてでした。「いつかミュシャの作品を、本物で見てみたい」――そう思っていた矢先に組まれたのが、今回の中欧4カ国ツアー。その中に組み込まれた聖ヴィート大聖堂の名を目にしたとき、「ここでミュシャに会える!」と、旅への期待は一気に高まっていました。

大聖堂の内部で、ミュシャのステンドグラスと対面

憧れのミュシャのステンドグラス。優しいパステルカラーと繊細な描写に息を呑みました

ずしりと重い扉をくぐって聖堂の中に足を踏み入れると、思わず息を呑む荘厳な空間が広がっていました。天まで届きそうな高い天井、両側に整然と並ぶ石造りの柱、そして――色とりどりの光を投げかける、大聖堂を彩る数多くのステンドグラス

大聖堂の内部を歩きながら、私はミュシャの作品を探しました。そして北側の側廊で、ついにその1枚と対面する瞬間が訪れたのです。

ミュシャのステンドグラスは、他の一般的なステンドグラスとは明らかに違う雰囲気を持っていました。中世の宗教画のような硬さはなく、まさにアール・ヌーヴォーそのもの。優しい表情の人物、流れるようなライン、そしてミュシャ独特の柔らかで神秘的な色使い。ステンドグラスというよりも、まるで巨大な絵画がそのまま光を通しているような、圧倒的な美しさでした。

描かれているのは、聖キリルと聖メトディオスによるスラブ人のキリスト教化を主題とした作品。中央には聖人たちの姿、その周りには寓意的な人物や文様――ミュシャがステンドグラスの原画を担当し、1931年に完成した、彼の晩年の傑作のひとつです。

その前に立って、しばらく動けなくなりました。テレビの画面越しに憧れていたあのミュシャの世界が、目の前で光を通して輝いている。ステンドグラス越しの柔らかな光が、聖堂の空気にも神秘的な色を投げかけていて、まさに息をするのも忘れるような瞬間でした。

「20分では短すぎた」――もっとゆっくり見たかった

聖堂内を自由に見て回れたのは、約20分ほど。この時間を、私はほぼミュシャの作品の前で過ごしました。ほかにも見ておきたい壁画や祭壇、他のステンドグラスの数々があったのは分かっていましたが、それでもこの一枚から離れることができなかったのです。

正直に言うと、「20分ではあまりにも短すぎた」というのが本音です。ステンドグラスの細部を隅々まで目に焼き付けたい、光の変化に合わせて何度も表情を変える色合いをじっと眺めていたい――そんな気持ちを抑えるように、時間の許す限り目に焼き付けようとしました。「時間があったら、この空間で何時間でも過ごせるのに」――そう思ったのは、この旅で初めてかもしれません。

売店でハガキを購入して、日本へ送る

後ろ髪を引かれる思いで大聖堂の外に出て、敷地内の売店に立ち寄りました。そこで見つけたのが、ミュシャのステンドグラスをモチーフにした絵ハガキ。「これはぜひ、日本の自分宛てに送りたい」と思い、迷わずに購入しました。

日本に送るハガキを、旅先から出す。デジタル時代にはやや珍しくなった、少しアナログな旅の楽しみ方ですが、その分だけ特別感がある習慣です。この一枚を、時間差で日本の自宅で受け取ることを想像しながら書いた宛名の文字。「あぁ、この旅を、今の私は本当に楽しんでいるんだな」と改めて実感した、心温まる時間になりました。

次にチェコを訪れるときは、ミュシャの作品巡りを

聖ヴィート大聖堂を後にする時、私の心の中には確かな決意がひとつ生まれていました。次にチェコを訪れる機会があれば、必ずミュシャの作品を巡る旅にしよう――と。

プラハには、ミュシャの作品を専門に集めたミュシャ美術館があります。そして、私を虜にしたあの「スラブ叙事詩」も、プラハのどこかで見ることができるはず。今回のツアーではその大聖堂のステンドグラス1点との出会いだけになりましたが、いつかもう一度、時間をかけてミュシャの世界に浸る旅をしたい――そんな夢が、この旅の大切な収穫となりました。

中欧4カ国ツアーで訪れたたくさんの世界遺産、たくさんの美しい景色――その中でも、私にとってこの聖ヴィート大聖堂でのミュシャとの出会いは、シリーズを通じて一番心に残った瞬間となりました。憧れの作品と本物の空間で対面する感動を、この旅は与えてくれたのです。

カレル橋|ヴルタヴァ川にかかる中世の石橋

ミュシャのステンドグラスに心を奪われた聖ヴィート大聖堂を後にして、私たちは坂道を下って、次に訪れるカレル橋(Karlův most/カルルーフ・モスト)へと向かいました。プラハを代表する観光名所であり、ヴルタヴァ川に架かる中世の石橋。プラハ観光といえば、必ず名前が挙がる場所の一つです。

600年以上の歴史を持つ、プラハ最古の石橋

神聖ローマ皇帝カレル4世が1357年に建設を始めた歴史ある石橋

カレル橋は、聖ヴィート大聖堂と同じく神聖ローマ皇帝カレル4世の命によって、1357年に建設が始まった歴史ある石橋。完成したのは15世紀初頭で、600年以上もの時を経た今も、変わらずヴルタヴァ川の両岸を結び続けています。プラハ城側の旧市街と、カレル橋の反対側にあるマラー・ストラナ地区(小さな街の意)を結ぶ、街の主要な動線として今も現役で使われている橋なのです。

橋の長さは約516メートル、幅は約10メートル。両端には塔門が構え、橋の欄干には全部で30体もの聖人像が並んでいます。17世紀から18世紀にかけて設置された、バロック様式の彫像たち。カレル橋のシンボルとも言える存在で、それぞれの像には由緒あるエピソードが宿っていると言われています。

石畳の橋を歩いて、対岸へ

カレル橋は現在歩行者専用の橋となっていて、車の通行はできません。石畳が敷き詰められた橋の上を、大勢の観光客と一緒にゆっくりと歩いていきます。私も列に加わって、対岸を目指して橋を渡り始めました。

橋を渡りながら見えるのは、蛇行するヴルタヴァ川の水面と、その両岸に広がるプラハの街並み。振り返れば先ほど訪れたプラハ城と聖ヴィート大聖堂の尖塔、前方には旧市街の赤茶色の屋根が広がる眺めが、じわじわと変化していきます。同じ橋を渡っているだけなのに、視界に飛び込んでくる景色が刻々と変わっていくのがなんとも贅沢な体験でした。

30体の聖人像に見守られて

橋の欄干に並ぶ30体の聖人像は、それぞれに物語を持つ由緒ある彫像。中でも有名なのが、聖ヤン・ネポムツキーの像。像の台座には「触ると幸運が訪れる」とされる場所があり、多くの観光客が手を触れていくため、その部分だけが金色に光り輝いているのだそうです。

正直に告白すると、私はこのとき、彫像の一つひとつをしっかり覚えるほどの余裕がありませんでした。目の前に広がる景色や、大勢の観光客の熱気、そして聖ヴィート大聖堂での感動の余韻の中で、橋の上での時間はあっという間に過ぎ去っていったのです。「もう少し彫像も一つずつ見ておけばよかったな」――これも、次にプラハを訪れるときの楽しみとして、心の中に残しておこうと思います。

それでも、中世からずっとこの場所で街と川を見守り続けてきた石橋の空気感は、確かに肌で感じることができました。何百年もの間、数え切れないほどの人々がこの橋を渡り、川を眺め、プラハの街を歩いてきたのだろう――そう想像するだけで、旅人としての幸福感で胸がいっぱいになりました。

橋を渡りきって旧市街側に到着したら、次はプラハ観光のもう一つの目玉、旧市庁舎広場と天文時計へと向かいます。

旧市庁舎広場と天文時計|見入ってしまうからくり時計

カレル橋を渡り終えて、旧市街の細い石畳の路地を進んでいくと、プラハの街の中心にある大きな広場に出ました。旧市庁舎広場(Staroměstské náměstí/スタロミェストスケー・ナームニェスチー)。プラハ観光のハイライトとも言える、賑やかで華やかな広場です。

歴史が幾重にも重なる、プラハの中心広場

旧市庁舎広場は、12世紀から市場として栄えてきた、プラハで最も古い広場のひとつ。四方をゴシック様式、ルネサンス様式、バロック様式など、様々な時代の建築物に囲まれていて、まるで建築の博物館の中に足を踏み入れたかのようです。

広場の一角にそびえ立つ2本の尖塔が印象的なティーン教会、そして白亜のバロック様式が美しい聖ミクラーシュ教会――どちらも広場の景観を彩る主役級の存在。広場の中央には、宗教改革者ヤン・フスの像が凛と立っていて、チェコの歴史と信仰への想いがぎゅっと詰まった空間になっていました。

プラハのシンボル、旧市庁舎の天文時計

素敵なデザインの天文時計。時報のからくりも見ることができました

そして広場のもう一つの主役、いえ、この広場最大のシンボルと言っても過言ではないのが、旧市庁舎の天文時計(Pražský orloj/プラジュスキー・オルロイ)。15世紀に作られた、世界で最も古い部類に入るからくり時計です。

「天文時計」というだけあって、単に時刻を示すだけの時計ではありません。上部の大きな文字盤には、時刻はもちろんのこと、太陽と月の位置、黄道十二宮の星座、そして古いボヘミアの時刻表示まで、実に多層的な情報が同時に表示される、驚くほど精巧な設計になっているのです。

下部にはカレンダーを示す文字盤があり、こちらもチェコの伝統的な図柄で12ヶ月の農作業風景が描かれた、美しい装飾。上下2つの文字盤とその周囲を彩る精緻な彫刻装飾のすべてが、まるで一つの芸術作品のように調和していました。

毎正時のからくりを見ることができました

この天文時計が特に有名なのは、毎正時に行われるからくりの演出。時報とともに文字盤の上の2つの小窓が開き、キリストの12使徒の像が順番に姿を現します。そして、時計の周囲にある人形――時の無常を象徴する骸骨、虚栄を意味する男、貪欲を象徴する男、そして異教徒――がそれぞれ動き出し、最後に金の鶏が鳴いて、時報のショーは終わります。

私たちがちょうど広場に到着したとき、幸運にもこのからくりショーを見ることができました。時計の前には、たくさんの観光客がスマートフォンやカメラを構えて、その瞬間を待ちわびる様子。私も列に加わって、時報の瞬間を待ちました。

そしていよいよ、時報の鐘が鳴り響き――上の窓が開いて、順番に現れる使徒の像。ゆっくり動く周囲の人形。そのデザインの美しさと、丁寧な仕掛けに、思わず見入ってしまいました。600年前に造られた仕掛けが、今も変わらずに動き続けているという事実に、なんとも言えない感動を覚える瞬間でした。

時計そのもののデザインも本当に素敵で、正直、からくりが動く前も動いた後も、その芸術的な美しさにずっと見入ってしまっていた気がします。「時計というより、これは芸術作品なんだな」――そんな気持ちで、旧市庁舎の壁面に飾られたこの傑作の前で、しばらく時間を忘れていました。

プラハ観光の目玉のひとつを堪能して、次はショッピングと自由行動の時間へと向かっていきます。

ショップと自由行動|ミュシャ美術館へ

天文時計を見終えて、添乗員さんに案内されたのは、時計のすぐ前にあるショップ。プラハの旅の記念品やチェコ土産を扱う、観光客向けのお店でした。ここは自由行動の集合場所も兼ねていて、これから短い自由散策の時間が始まります。

プラハ土産をのぞいて、自由行動へ

ショップの店内には、チェコらしいお土産がずらり。定番のボヘミアングラスや、繊細な柄が愛らしいチェコの伝統的な陶器など、旅の記念に持ち帰りたくなる品々が並んでいました。時間の関係でじっくり店内を見て回るのは難しかったのですが、雰囲気を少し楽しんでから、いよいよ自由行動の時間へと向かいます。

自由行動は、迷わずミュシャ美術館へ

プラハのミュシャ美術館へ。ミュシャの世界に、もっと深く入り込む時間でした

プラハでの自由行動時間、行き先はもう決まっていました。ミュシャ美術館(Muchovo muzeum/ムホヴォ・ムゼウム)。聖ヴィート大聖堂のステンドグラスで火のついたミュシャ熱を、少しでも冷まさずに続けたい――そんな気持ちで、迷わずここを選んだのです。

プラハのミュシャ美術館は、旧市街のパナスカー通りにある、こじんまりとした美術館。ミュシャの生涯や作品を体系的に紹介していて、ポスター、絵画、パステル画、素描、写真、装飾品など、彼の多彩な作品世界を一通り楽しむことができます。

「ジスモンダ」をはじめとする有名なポスター作品はもちろん、ミュシャ独特の優美な女性像、装飾的な花や植物のモチーフ――どれもが「あぁ、これがミュシャの世界なんだ」と改めて感じさせてくれるものばかり。聖ヴィート大聖堂で目にしたステンドグラスとはまた違う、ミュシャの多面的な魅力に触れられる素敵な時間になりました。

美術館のミュージアムショップでは、思い出の一品としてミュシャの絵柄のしおりと、手提げ紙袋を購入しました。しおりは日常の読書のお供に、そして紙袋はミュシャの優美なデザインをずっと目にできる、ちょっとした宝物。「これから毎日、ミュシャの世界に触れられる日常が始まるんだな」――そんな気持ちで、大切に袋にしまいました。

ただ、こちらも自由行動時間の制約があり、じっくり全てを見て回るには時間が足りません。「スラブ叙事詩」の実物はここには展示されていないということもあり、「次にプラハに来たときは、スラブ叙事詩を含めて、ミュシャ作品をとことん巡る旅にしたい」という決意を、改めて胸に刻む機会にもなりました。

集合場所でツアー仲間と、スタバでお茶

ミュシャ美術館を出て、集合場所であるショップに戻ってみると、まだ集合時間まで少し余裕がありました。そして偶然、同じように早めに戻ってきていたツアー参加者の方々と、ばったり出会ったのです。

「集合時間まで、まだちょっと時間ありますね」「近くにスタバがあるみたいですよ」「じゃあ、そこでお茶でもしませんか?」――そんな会話から、その場でご一緒することに。海外のスタバに、日本人の私たちが数名でお茶をしに行くという、なんとも微笑ましいシーン。プラハの旧市街のスタバは、歴史ある建物の一階にあって、内装もとても素敵でした。

コーヒーやお茶を注文して、テーブルを囲みながら、その日のプラハ観光の感想や、旅の思い出話に花を咲かせました。「聖ヴィート大聖堂のミュシャ、素晴らしかったですね」「天文時計、間近で見られてよかったですね」――みんなで同じ場所を巡ってきた者同士だからこそ、盛り上がる話題ばかり。ツアー旅行の醍醐味って、こういう時間にもあるのだなと、しみじみ実感しました。

一人参加でツアーに申し込む場合、こうした偶然の出会いから生まれる交流も、旅の思い出を豊かにしてくれる大切な要素。個室指定でプライバシーは守りながらも、こんな風にツアー仲間と交流できる時間があるのは、周遊型ツアーの隠れた魅力だなと感じました。

集合時間になり、みんな揃ってバスへ。プラハ観光の一日は、まだ終わりません。この後はホテルへのチェックイン、そしてツアー最後の夕食が待っていました。

ホテル・AMBASSADOR ZLATA HUSA|レトロな手動式エレベーター

集合場所からバスに乗って、今夜と明日の宿泊先であるAMBASSADOR ZLATA HUSA(アンバサダー・スラータ・フサ)へ向かいました。プラハ旧市街のヴァーツラフ広場に面した、歴史あるホテルです。

立地は抜群、旧市街の中心にある老舗ホテル

AMBASSADOR ZLATA HUSAは、プラハ観光の中心とも言えるヴァーツラフ広場に面した、大変立地の良いホテル。ここから旧市街の主要な観光スポットへ、ほとんどが徒歩圏内でアクセスできます。今日訪れた旧市庁舎広場や天文時計にも、歩いて数分の距離。ツアーの合間や、夕食後の少しの時間でも、街の中心地に気軽に足を運べる嬉しいロケーションでした。

ホテル名の「Zlata Husa」は、チェコ語で「黄金の鵞鳥(がちょう)」の意味。歴史のある建物ならではのクラシックな趣が漂う外観と内装で、いかにも「プラハらしいホテル」といった雰囲気でした。

手動式ドアのエレベーター! 思わずキュンとする瞬間

チェックインを済ませて、いよいよお部屋のあるフロアへ。エレベーターホールに立ってエレベーターを待っていると、到着したのはなんと手動式のドアのエレベーター! 現代のホテルではあまりお目にかかれない、レトロな作りに、思わず「わぁ!」と声を上げてしまいました。

ドアを自分でガラッと開けて中に乗り込み、階数のボタンを押す。そしてまた自分でドアをキュッと閉める――そんな、動きの一つひとつに歴史を感じるレトロな体験。エレベーターの内部も、木のパネル張りの温かみのある内装で、なんとも味わい深い作りでした。

「ヨーロッパの古いホテルには、こういう手動式エレベーターがまだ残っているんだなぁ」――現代のオートマチックな仕組みに慣れきった感覚から、少しだけ昔にタイムスリップしたような、素敵な発見でした。ホテルの歴史と、プラハという街の重厚な時間感覚を、こんなところでも感じることができる。旅の小さな喜びが、こうしたディテールにも宿っているのを実感した瞬間でした。

最後の夕食に備えて、少し身支度

お部屋に入って、スーツケースを整えて、少しだけ休憩。今夜はいよいよ、中欧4カ国ツアーの最後の夕食が待っています。ツアーで一緒に旅をしてきた仲間の方々と、この旅を締めくくる大切なひととき。少し気持ちを整えてから、夕食の集合時間に向けて身支度を整えていきました。

この4日間の旅で出会った、たくさんの世界遺産、美しい景色、そしてミュシャとの感動の対面――その余韻を胸に、いよいよ最後の夜のお楽しみに向かいます。

最後の夕食|ツアー参加者との楽しいひととき

集合時間になり、みんなで徒歩でツアー最後の夕食会場へと向かいました。ホテル・AMBASSADOR ZLATA HUSAは旧市街の中心に立地しているので、レストランへも歩いて行ける便利さ。プラハの夕暮れの街を、参加者のみなさんと歩いて向かうこの時間そのものが、なんだかもう「最後の晩餐前」の特別なひとときのようでした。中欧4カ国を巡ってきた4日間の旅を締めくくる、大切な一夜。ツアー参加者みんなが、少しだけよそ行きの雰囲気で集まった、特別な時間の始まりです。

「最後の晩餐」に集まったツアー仲間たち

案内されたのは、プラハならではの雰囲気のあるレストラン。テーブルに着くと、ハンガリー・ブダペストから始まったこの旅で顔を合わせてきた参加者の皆さんが、そこにいました。

「もう最後の夜なんですね」「早かったですね、この4日間」「毎日どこもかしこも素敵で……」――そんな会話が、テーブルのあちらこちらで自然と始まっていきます。旅の最初のうちは、まだ距離のあった参加者同士が、いくつもの世界遺産を一緒に巡り、同じ景色を目にして、同じ料理を味わってきたことで、いつのまにか温かい親密さが生まれていました。

私は普段、旅先で人見知りをしがちなタイプなのですが、この最後の夕食では不思議と会話が弾みました。同じテーブルの方々と、この日訪れた聖ヴィート大聖堂やカレル橋、天文時計の感想を共有し合ったり、旅の途中で撮った写真を見せ合ったり――「みんな、同じ時間を共有してきたんだな」と、しみじみ実感する時間でした。

前菜のサラダから、フルコースがスタート

色鮮やかな野菜と、優しいピンク色のクリーミードレッシング

まず運ばれてきたのは、色鮮やかなミックスサラダ。レタス、きゅうり、パプリカ、トマトなど、たっぷりの野菜に、優しいピンク色のクリーミードレッシングがかかっていて、緑・黄・オレンジのコントラストがとても綺麗でした。ハーブが散らされていて、見た目からして食欲をそそる一皿です。

テーブルの上には、細長い白パンがバスケットにたっぷりと積まれていて、こちらもいい香り。旅の疲れがじんわり癒される、優しいスタートでした。

メインは、香ばしく焼き上げたマスの姿焼き

頭も尻尾もついたマスの姿焼き。南ボヘミアの伝統的な魚料理

そしてメインが登場したとき、思わず「わぁ!」と声が上がりました。頭も尻尾もついた、大きなマスの姿焼き――皮はパリッと香ばしく、スパイスが効いた見た目にも豪快な一皿です。付け合わせは、ふんわりとしたマッシュポテトと、彩りに添えられた新鮮なサラダ。

マスはチェコの伝統的な魚料理で、南ボヘミアの澄んだ川で獲れる魚として親しまれてきた食材。ナイフを入れると、身がふっくらとほぐれて、素材本来の優しい味わいが口の中に広がりました。「日本の焼き魚とは違う、でもどこか懐かしい味わい」――旅の締めくくりに、こういう素朴で心温まる料理をいただけるのは、なんとも嬉しい体験でした。

デザートはシンプルなバニラアイス

貝殻型の水色ガラス皿に盛られたシンプルなバニラアイス。旅の締めくくりに

そして最後のデザートは、貝殻型の水色のガラス皿に盛られたバニラアイスクリーム2スクープ。凝った演出はなく、まっすぐに「シンプルで美味しい」を届けてくれる一品でした。旅の締めくくりの食事のデザートとして、なんだかホッとさせられる、優しい甘さでした。

周りではビールを楽しむ方々の姿もあり、下戸の私はソフトドリンクをいただきながら、料理と会話を思う存分楽しみました。チェスキークルムロフでいただいたスヴィチュコヴァーとはまた違う、プラハならではの一皿を味わいながら、4日間で出会ったチェコ料理の多彩さにも改めて感動。「同じチェコ料理でも、街ごとに、レストランごとに、少しずつ違う表情を見せてくれるんだな」――そんな発見も、旅の最終日ならではの気づきでした。

旅を締めくくる、温かなひととき

食事が進むにつれて、テーブル全体の空気も、どんどん和やかになっていきました。それぞれのお仕事のこと、これまで訪れた海外旅行の思い出、次に行きたい国の話――旅先で出会った人と、こんなにも自然に話せるのは、同じ体験を分かち合ってきた仲間だからこそだと思います。

「またどこかで、こうしてご一緒できたら嬉しいですね」――そんな会話も飛び交いながら、最後の夕食は温かく更けていきました。ツアーで一度きりの出会いだとしても、この4日間で得られた友好の時間は、確かに旅の大切な思い出として、私の心に刻まれることになりました。

「一人参加でも、周遊ツアーの夕食は寂しくない――むしろ、こうしてツアー仲間と楽しい時間を共有できる、素敵な場なんだ」――そんな実感を、この最後の夕食が改めて教えてくれました。個室指定でプライバシーを守りつつ、みんなと過ごす時間も楽しめる。周遊ツアーの魅力を、締めくくりの夜にたっぷり感じられました。

お腹も心も満たされて、ホテルへの帰り道もまた徒歩で。プラハの夜の街並みを眺めながら歩いているとプラハの夜の街並みを眺めながら、この旅の残りの時間が、あと少しになったことを実感していました。明日はいよいよ、帰国の日――中欧4カ国の旅も、いよいよ終盤に差し掛かります。

まとめ|ミュシャに出会えた、忘れられない一日

チェスキークルムロフからプラハへの移動、本場チェコビール飲み放題の昼食、プラハ城での衛兵交代式と絶景、聖ヴィート大聖堂でのミュシャのステンドグラスとの感動の対面、カレル橋、天文時計、そして自由時間のミュシャ美術館とツアー仲間とのスタバ、レトロなホテル・AMBASSADOR ZLATA HUSA、最後の夕食のマスの姿焼き――中欧4カ国ツアー4日目のプラハは、まさに一日で人生の思い出になるほどの、密度の濃い一日となりました。

中でも、テレビで見て以来ずっと心の中で温めてきたミュシャの世界に、本物の空間で対面できたことは、この旅、そしてこのシリーズ全体を通じても、最も大切な思い出になりました。「20分では短すぎた」――そう思わせるほどに心を奪われた聖ヴィート大聖堂のステンドグラスは、今後の私の旅の目標をひとつ増やしてくれる、大きな贈り物となりました。

「次にチェコを訪れるときは、必ずミュシャの作品巡りをしよう」――そう固く決意した2017年5月29日のプラハの一日は、これからの私の旅の指針となる、忘れられない日となりました。

次回はいよいよシリーズ最終回、第7話「5〜6日目|帰国の旅路とツアー全体の振り返り」。プラハからミュンヘン経由で羽田へ戻る帰国の旅路と、中欧4カ国ツアー全体を通じて感じたこと、旅の総括をお届けします。「行きたいのに一歩踏み出せない人の背中を押す」――このブログの原点に立ち返って、周遊型ツアーの魅力や、これからツアー旅行を考えている方への実用的なアドバイスもまとめる予定です。ぜひ最終回もお楽しみに。

中欧4カ国周遊ツアー シリーズ全7話

本シリーズは、2017年5月にJTB旅物語で参加した「中欧4カ国周遊6日間」ツアーの記録です。準備編から最終話まで、ぜひ続けてお楽しみください。

  • 準備編:ツアー選びの理由・費用・持ち物・一人参加の準備まとめ
  • 第1話:1日目|羽田からミュンヘン経由でブダペスト到着まで
  • 第2話:2日目前半|ブダペストの世界遺産を歩く(マーチャーシュ教会・漁夫の砦・くさり橋)
  • 第3話:2日目後半|ブラチスラバ散策とウィーンへの移動
  • 第4話:3日目|ウィーン歴史地区とシェーンブルン宮殿「ベルグルの間」特別入場
  • 第5話:3日目夜〜4日目朝|世界遺産チェスキークルムロフに泊まる
  • 第6話(本記事):4日目|プラハ聖ヴィート大聖堂のミュシャのステンドグラスと歴史地区観光
  • 第7話(最終回):5〜6日目|帰国の旅路とツアー全体の振り返り※近日公開予定

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