中欧4カ国ツアー1日目|羽田からミュンヘン経由でブダペスト到着まで【JTB旅物語】

ツアー旅行体験談

準備編をお読みいただきありがとうございました。ここからは、いよいよ中欧4カ国ツアー本編のスタートです。第1話は2017年5月26日(金)、羽田空港を発ってブダペストに到着するまでの長い長い1日を振り返ります。

羽田出発から現地ホテルチェックインまで、所要時間はざっと20時間以上。ヨーロッパの旅は移動だけでも一仕事ですが、ツアー初日の高揚感が背中を押してくれます。ルフトハンザ航空でミュンヘンを経由し、深夜のブダペストへ降り立つまでの一連の流れを、できるだけリアルにお伝えします。

羽田空港集合・出発前のひととき

集合時間と添乗員さんとの初対面

羽田空港国際線ターミナルの集合は、出発便の2時間ほど前。指定された集合場所には、JTB旅物語の看板を持った日本人添乗員さんがすでにスタンバイしてくれていました。「ようこそお越しくださいました」と笑顔で迎えられ、まずは予約名簿で本人確認とパスポートチェック。ここで添乗員さんから一人ずつeチケット控えを受け取ります。航空券自体は、このあと航空会社のカウンターでチェックインを済ませたときに発券される流れでした。一人参加の私も、ここで添乗員さんと顔合わせを済ませて、ようやく旅が始まるのだなという実感が湧いてきました。

添乗員付きツアーの安心感は、この集合の瞬間から始まります。チェックインも荷物の預け入れも、すべて添乗員さんの誘導通りに動けばよく、自分一人で空港の手続きに右往左往する必要がありません。「これから6日間、この人にお世話になるんだな」と思うと、初対面のはずなのに不思議と心強い気持ちになりました。

参加者の顔ぶれと出発前の空気感

集合場所には、続々と他の参加者の方々が集まってきます。今回のツアーの参加者は三十数名ほど。ご夫婦、お友達同士のグループ、母娘で参加されているペアの方々、そして私と同じく一人参加の方も数名いらっしゃいました。年代は50代以降が中心という雰囲気で、皆さん「やっと出発できる」というワクワク感を漂わせていらっしゃいました。

この時点ではまだ参加者同士で言葉を交わす機会は少なく、それぞれが手続きを終えて自分の時間を過ごす感じ。私はチェックインを済ませた後、出国前にクレジットカード会社の空港ラウンジに立ち寄り、ゆっくり寛がせてもらいました。出国審査を抜けた後は、搭乗ゲート前のベンチでしおりを読み返しながら、出発前の高揚感を味わっていました。

搭乗ゲートへ向かう

羽田空港で出発を待つ機体。いよいよ中欧への旅が始まります

搭乗時刻が近づくと、添乗員さんに先導されて全員でゲートへ移動します。今回搭乗するのはルフトハンザ航空のLH717便、14:05羽田発のミュンヘン行き。約12時間のフライトで、まずはヨーロッパの玄関口を目指します。

ゲートで搭乗券を見せて機内に乗り込む瞬間は、何度経験しても胸が高鳴ります。日本を離れて、これから別の文化圏へ。「行ってきます」と心の中でつぶやきながら、ボーディングブリッジを渡って機内へと進みました。

ルフトハンザ航空でミュンヘンへ(約12時間のフライト)

LH717便で日本を離陸

定刻通り14:05、ルフトハンザ航空のLH717便は羽田空港を離陸しました。搭乗前には、これから12時間を共にする機体の堂々とした姿を、思わずカメラに収めずにはいられません。離陸の瞬間、機体がぐっと押し上げられる感覚を味わいながら、これから始まる長いフライトに気持ちを向けます。「いよいよ中欧へ向かうんだ」――旅の高揚感がじわじわと湧いてきた瞬間です。

ミュンヘンまでのフライト時間は約12時間。日本からヨーロッパへの長距離フライトは何度経験しても緊張するものですが、ルフトハンザ航空は機材も乗務員のサービスも安心感があり、長旅にはありがたい航空会社です。

機内食はかつ丼から始まりました

長距離国際線の楽しみのひとつといえば、やはり機内食です。今回のフライトでは、まず出発後しばらくして1食目に「和食のかつ丼」が登場。海外行きの便でかつ丼が出てくるのは少し珍しい印象でしたが、しっかりした味付けで、出発したばかりのお腹に染みる美味しさでした。

その後、フライト中盤のおやつタイムには「チョコレートマーブルパウンドケーキ」とお飲み物のサービス。長距離フライトでこうしたおやつが出てくると、なんだか嬉しくなります。そして到着前の軽食には「サンドイッチ」が提供され、ちょうど良いタイミングで身体に栄養を入れることができました。

移動中なのに、こうして食事や軽食が次々と出てくるのが嬉しいですね

さらに到着前の2食目として、パスタにフルーツ、パンが添えられたメニューも出てきました。出発から到着まで、メインの食事2回、軽食1回、おやつ1回と、合計4回も食事と軽食が提供される充実ぶり。空腹を感じる暇もなく、ヨーロッパまでの長いフライトを乗り切ることができました。

狭い座席で食べる機内食は、味そのものよりも「移動中なのに、こうしてきちんとした食事が出てくる」という事実そのものが嬉しいものですね。コーヒーや紅茶、ジュースなどの飲み物も都度サーブしていただけて、長いフライト中の良い気分転換になりました。

長距離フライトの過ごし方

12時間という長いフライト時間、皆さんはどんなふうに過ごされていますか? 映画好きの私は、若い頃の海外便ではひたすら寝ずに、日本で公開されていない映画を観続けていたものです。ただ、アラフォーを過ぎてからは無理せず、最新の観たことのない映画を2本ほど観て、あとは眠るというスタイルに落ち着きました。歳とともにフライトの過ごし方も変わるものですね。

ヨーロッパ便は時差の関係で、日本時間で言えばちょうど夜の時間帯がフライト中盤にあたります。「向こうに着いたら現地時間の夜になっている」ことを意識して、できるだけ眠っておくのが時差ボケ対策のコツ。とはいえ機内で熟睡できるかは座席環境や体調次第なので、無理せず眠れるときに眠る、というのが私のスタイルです。

長時間同じ姿勢でいるとエコノミークラス症候群が気になるので、1〜2時間に一度は通路に出て軽くストレッチしたり、お手洗いに立ったりして体を動かすように心がけました。水分補給もこまめに。これだけで、到着後の体調の楽さがずいぶん変わります。

ミュンヘン上空へ

フライト時間も終盤に差し掛かったころ、機内アナウンスでミュンヘン到着が近いことが伝えられました。長時間フライトの時はできるだけ通路側の座席を選ぶようにしているので、窓の外の景色は見られませんでしたが、機体がゆっくりと高度を下げていくのを感覚で感じながら、「ヨーロッパに来たんだな」という実感が一気に湧き上がってきます。

現地時間18:45、定刻通りミュンヘン空港に着陸。日本を発って約12時間、機内では大きなトラブルもなく、無事にヨーロッパの玄関口へとたどり着きました。

ミュンヘン空港での乗り継ぎは駆け足で

シェンゲン協定での入国審査

ミュンヘン空港に到着してまず行うのが、入国審査です。ドイツはシェンゲン協定加盟国なので、ここで入国手続きを済ませてしまえば、その後に訪れるオーストリア、チェコ、スロバキア、ハンガリーへ移動するときに、改めて国境で入国審査を受ける必要はありません。シェンゲン圏は人の移動が自由なので、4カ国を周遊するこの旅にはとてもありがたい仕組みです。

入国審査では、パスポートを提示してスタンプを押してもらうだけ。質問されることもほとんどなく、添乗員さんが順番を見ながら誘導してくださるので、戸惑うこともありませんでした。

次のゲートまで駆け足で移動

ミュンヘン空港到着が18:45、次のブダペスト行きLH1342便の出発が20:40。乗り継ぎ時間は約2時間ありましたが、実際には入国審査を抜けてターミナル内を移動し、次のゲートまでたどり着く時間を考えると、思っていたよりずっと余裕がありません。

ヨーロッパの大型空港は構造が複雑で、ターミナル間の移動だけでもかなり歩きます。添乗員さんが先導してくれるおかげで道に迷うことはありませんでしたが、それでも「ゆっくりお茶を飲もう」「免税店を覗こう」といった余裕はなく、ほぼ駆け足で次のゲートへと向かう形になりました。

長距離フライト直後の疲れた身体で、長い廊下を早足で歩くのはなかなかこたえます。空港内の景色をじっくり眺める時間もなく、ただひたすら添乗員さんの後について移動――これも乗り継ぎ便の現実ですね。

LH1342便でブダペストへ

ゲートに到着するとほどなく搭乗開始。LH1342便はミュンヘンからブダペストまでの短距離便で、フライト時間は約1時間半。先ほどまでの長距離便と比べると、ぐっと小型の機材です。

機内ではドリンクとスナック程度の軽いサービスがあったかと思いますが、長旅の疲れもあってか、はっきりとは覚えていません。もしかしたら、サービスを待たずに少しうとうとしていたのかもしれません。窓の外が暗くなっていくのを感じながら、いよいよブダペストへ近づいていることを実感していました。

夜のブダペスト到着、ホテルへ

22:10、ブダペストの空港着

現地時間22:10、LH1342便はブダペストの空港に着陸しました。日本を発ってから、ここまでで実に14時間あまり。時差は7時間あるので、日本時間では深夜の5時を回っていることになります。長旅の疲れがそろそろピークに近づいてきた頃合いでした。

機内から降りて、まずは荷物受取所(バゲージクレーム)へ。羽田で預けたスーツケースが、無事にミュンヘン経由でブダペストまで運ばれてくるのを待ちます。海外旅行で意外と緊張する瞬間ですが、ベルトコンベヤから自分のスーツケースがゴロンと出てきたときは、ほっと胸をなで下ろしました。

バスでホテルへ移動

空港の到着ロビーでは、現地の手配会社のスタッフさんとツアー用のバスが待ってくれていました。参加者全員と荷物を確認して、いよいよ初日の宿泊先となるホテルへ向けて出発です。

正直に告白すると、この時間帯は長旅の疲れがピークに達していて、車窓から見えたはずのブダペストの夜景もほとんど記憶に残っていません。あれだけ「ブダペストはドナウ川の夜景が美しい」と聞いて楽しみにしていたはずなのに、ぼんやりとした明かりが流れていく感覚だけが残っているくらいです。実際に夜景を堪能するのは、翌日の本格的な観光のお楽しみとして取っておくことになりました。

ハンガリーで最初の宿へ

到着したのは、ブダペスト市内のとあるホテル。チェックインは添乗員さんがまとめて手続きしてくださり、私たちはルームキーを受け取って、それぞれの部屋へと向かいます。一人参加・個室利用を選んでいた私も、自分専用のお部屋に通されました。

部屋に入ってまずひと息。ようやく長い1日にピリオドを打てる――そう思ったのですが、このあと、思いがけない出来事がきっかけで、防犯について真剣に考えさせられることになります。続きは次の章で振り返ります。

ブダペストのホテルで、防犯について考えさせられた夜

ベッド3つにミュシャのポスターが飾られた部屋

部屋にはアール・ヌーヴォーの巨匠ミュシャの絵が飾られていました

通された部屋は、ベッドが3つ並んだスタンダードな造り。一人で泊まるにはずいぶん広めのレイアウトで、ヨーロッパの中規模ホテルではよく見られるタイプの客室でした。

部屋の壁に飾られていたのは、アルフォンス・ミュシャの絵のポスター。ミュシャはチェコ出身のアール・ヌーヴォーを代表する画家で、中欧の文化圏のホテルでこうした作品に出会えるのは嬉しいサプライズでした。長旅で疲れ切った身体には、見慣れた絵柄がふっと安心感をもたらしてくれます。「あぁ、ヨーロッパに来たんだな」――そんな実感が、ミュシャの優美な女性像越しにじわりと湧いてきました。

ドアにチェーンが付いていない

ところが、ひと息ついて部屋を見回してみると、気になる点がひとつ。部屋のドアに、内側からかけるチェーンが付いていないのです。鍵をかければドア自体は閉まりますが、追加の防犯装置がない状態。日本のホテルではほぼ標準装備のチェーンが見当たらないことに、ふと不安を感じました。

2017年当時の中欧のホテルでは、これは決して珍しいことではなかったのかもしれません。現在は防犯設備が改善されている可能性もありますが、当時の私はとにかく気になって眠れない予感がしました。

そこで思いついたのが、気休めの防犯対策。ドアの前に椅子を一脚置いて、もし誰かが侵入してきたら音で気づけるようにしてから眠りについたのです。今思えば素人考えですが、少しでも安心できる工夫をすることで、ようやくベッドに身を委ねることができました。

翌朝、衝撃の話を耳にする

翌朝、ホテルのレストランで朝食をいただいているときのこと。同じツアー参加者の方々の会話が耳に飛び込んできました。

「夜中に部屋に入られて、貴重品を盗まれた人がいたらしい」――。

えっ、と耳を疑いました。同じツアーで同じホテルに泊まっていた何人かが、就寝中に部屋に侵入され、被害に遭ってしまったというのです。詳しい経緯までは分かりませんでしたが、私が前夜に感じた「ドアにチェーンがない不安」が、現実の事件として目の前に立ち上がってきた瞬間でした。

気休めとはいえ、ドアの前に椅子を置いて寝るという発想が、結果として正解だったのかもしれません。少しでも違和感を覚えたら、自分の身を守る工夫を惜しまないこと。これは海外旅行において本当に大切なことだと、改めて肝に銘じる出来事でした。

海外ホテルでの防犯対策、私なりの教訓

この経験を経て、私が以後の旅行で心がけるようになった防犯対策をいくつかご紹介します。

  • ドアの内鍵やチェーンを必ず確認する:チェックイン直後にドアの防犯設備をチェック
  • 就寝時は必ず内側からロック:チェーンがある場合は必ずかける
  • 貴重品は肌身離さず管理:パスポートや現金は自分の手の届くところに
  • 不安なら椅子を活用:気休めでも、何かあったときに音で気づける工夫を
  • 違和感は無視しない:「なんとなく不安」を感じたら、自分の直感に従う

ツアー旅行は安心感の大きい旅のスタイルですが、ホテルの部屋に入ってからは自分自身が守るしかありません。「こんなこともあるんだな」と知っておくだけで、防犯意識はぐっと高まります。中欧4カ国に限らず、海外のホテルでは部屋の構造や設備をひと通り確認する習慣を、ぜひ持ち合わせていただけたらと思います。

幸い私自身は被害に遭わずに済み、この経験は「次への教訓」として胸に刻むことができました。長い1日の終わりに、思いがけず防犯について深く考えさせられたブダペスト初日。これも旅というものの、ひとつのリアルな側面なのかもしれません。

まとめ|長い1日を終えて、いよいよ中欧の旅が始まる

羽田を14:05に出発し、ミュンヘン経由でブダペストに着いたのが現地時間22:10。日本時間では翌朝の5時を回っており、移動時間だけで実に20時間以上に及ぶ長い1日でした。

ルフトハンザ航空での充実した機内食、駆け足になったミュンヘン空港での乗り継ぎ、そして長旅の疲れがピークに達した夜のブダペスト到着――。さらに、ホテルでは防犯について考えさせられる思いがけない出来事もあり、初日からたくさんの「気づき」と「学び」が詰まったスタートとなりました。

それでも、翌朝目覚めれば、いよいよ本格的な中欧4カ国の旅が始まります。最初の舞台はハンガリーの首都ブダペスト。ドナウ川を挟んで広がる「ブダ」と「ペスト」の街並み、世界遺産の歴史地区、そしてマーチャーシュ教会や漁夫の砦など、ハンガリーが誇る名所の数々を歩きます。

次回の第2話「2日目前半|ブダペストの世界遺産を歩く」では、青空のもとで眺めたドナウの河岸と、ハンガリーの歴史と文化に出会った1日の前半をたっぷりとお届けします。長旅の疲れを乗り越えた先に広がっていた、美しいブダペストの景色をぜひお楽しみに。

中欧4カ国周遊ツアー シリーズ全7話

本シリーズは、2017年5月にJTB旅物語で参加した「中欧4カ国周遊6日間」ツアーの記録です。準備編から最終話まで、ぜひ続けてお楽しみください。

  • 準備編:ツアー選びの理由・費用・持ち物・一人参加の準備まとめ
  • 第1話(本記事):1日目|羽田からミュンヘン経由でブダペスト到着まで
  • 第2話:2日目前半|ブダペストの世界遺産を歩く(マーチャーシュ教会・漁夫の砦・くさり橋)※近日公開予定
  • 第3話:2日目後半|ブラチスラバ散策とウィーンへの移動※近日公開予定
  • 第4話:3日目|ウィーン歴史地区とシェーンブルン宮殿「ベルグルの間」特別入場※近日公開予定
  • 第5話:3日目夜〜4日目朝|世界遺産チェスキークルムロフに泊まる※近日公開予定
  • 第6話:4日目|プラハ歴史地区と本場チェコビール飲み放題※近日公開予定
  • 第7話(最終回):5〜6日目|帰国の旅路とツアー全体の振り返り※近日公開予定

コメント