【イタリア旅行記③】ローマ・バチカン観光|ピエタ像の前で思わず手を合わせた感動の1日

ツアー旅行体験談

前回の記事では、ツアーの概要と出発前の準備についてお話ししました。いよいよ今回から、実際の旅の体験談に入っていきます。1日目の成田出発から、2日目のローマ・バチカン観光までをたっぷりお届けします。

1日目|成田からローマへ、長い一日の始まり

成田空港10:30発、KLMオランダ航空で出発

出発当日の朝、スーツケースを転がしながら成田空港に到着しました。旅物語の添乗員さんとの集合場所で受付を済ませ、ツアー参加者の方々と初対面。「これから6日間、よろしくお願いします」と挨拶を交わすと、不安より楽しみが勝ってきました。

搭乗したのはKLMオランダ航空のKL862便、10:30発アムステルダム行き。所要時間は約11時間40分の長時間フライトです。

長時間のフライトは正直なところ体力勝負なところもありますが、今回はありがたいことに特にトラブルもなく、順調に空の旅を楽しむことができました。機内食を味わい、映画を観て、うとうと眠って……を繰り返しているうちに、窓の外にはヨーロッパの景色が広がっていました。

アムステルダム・スキポール空港で乗り継ぎ

アムステルダムには現地時間15:10に到着。スキポール空港で乗り継ぎのため一度降ります。

KLM機はそのまま16:35発のKL1607便でローマへ。所要時間は約2時間10分のフライトです。成田からの長距離フライトのあとだと、2時間はあっという間に感じました。

ローマ・フィウミチーノ空港着、ホテルへ

ローマ・フィウミチーノ空港に到着したのは現地時間18:45。空港を出ると、イタリアの夕方の空気が頬に触れました。「ついにイタリアに来たんだ」という実感が、じわじわと湧いてきた瞬間です。

空港からはツアーのバスに乗り込み、初日の宿泊地ポメツィアへ向かいました。ホテルは「プレジデント」というホテル。長い移動のあとだったので、シャワーを浴びてベッドに倒れ込むように眠りました。

1日目の宿泊先、ポメツィアのホテル「プレジデント」。長い移動のあとにたどり着いた、最初のイタリアの夜を過ごした場所です

明日からの本格的な観光に備えて、しっかり休まないと——そう思いながら、イタリアでの最初の夜はあっという間に過ぎていきました。

2日目|ローマ歴史地区&バチカン市国観光

朝、ローマの街へ

2日目はいよいよ本格的な観光のスタートです。この日の予定はとても盛りだくさんで、ローマ歴史地区バチカン市国という世界遺産を2つも巡ります。朝食を済ませて、わくわくしながらバスに乗り込みました。

目に入るものすべてが芸術品、ローマ歴史地区

ローマの街に入った瞬間、私は思わず息を呑みました。

どこを見ても、何かしらの彫刻や建物、壁画、噴水、オベリスク——とにかく目に入るものすべてが芸術品なのです。何気ない街角の建物ですら、歴史の重みを感じさせる佇まい。ガイドブックで見たあの場所、写真で憧れていたこの場所が、次々と目の前に現れます。

目移りして忙しい、というのが正直な感想でした。「あっちも見たい、こっちも撮りたい」と、首を左右に振りっぱなし。事前にどれだけ予習しても、実際にその場に立ったときの情報量には追いつけないものなんですね。

コロッセオの圧倒的なスケール

写真では何度も見たコロッセオ。実物のスケールは想像をはるかに超えていました

ローマ観光のハイライトのひとつ、コロッセオ。写真では何度も見ていましたが、実際に目の前にすると、そのスケールに圧倒されました。約2000年前にこれだけの建造物を造り上げた古代ローマ人の技術と情熱に、ただただ感嘆するばかりです。

トレビの泉とスペイン広場

トレビの泉でコイン投げ。「またイタリアに来られますように」と願いを込めました

トレビの泉では、定番のコイン投げも体験しました。後ろ向きに右手で左肩越しに投げると願いが叶うという言い伝えがあるそうで、私も「またイタリアに来られますように」と願いを込めてコインを投げました。

映画『ローマの休日』で有名なスペイン広場。階段での飲食は禁止されていますが、眺めるだけでも絵になります

スペイン広場では、映画『ローマの休日』の一場面を思い出しながら階段を眺めました。現在は階段に座ったりアイスクリームを食べたりすることは禁止されているそうですが、それでも名所としての魅力は変わりません。

人の多さとスリへの緊張感

ローマの観光地で何よりも驚いたのは、人の多さでした。世界中からの観光客で、どこもかしこも混雑しています。

そしてこの人混みの中で、私は第1回・第2回で書いたとおり、常にスリへの警戒を怠れませんでした。セキュリティポーチを服の下にしっかり着けて、ショルダーバッグは前に抱えて、貴重品は分散させて——準備してきた対策を総動員しての観光です。

正直に言うと、観光を100%楽しみきれたかといえば、緊張感が常にありました。「今この瞬間もスリに狙われているかもしれない」という意識がどうしても頭から離れないのです。でも、これは初めてのローマなら仕方のないことだと思います。警戒することが安全を守るという経験は、これからの海外旅行にも活きてくるはずです。

オプションの昼食で、本場イタリアの味を堪能

午前中の観光を終えてお腹が空いてきた頃、ツアーのオプションでつけていた昼食タイムになりました。

旅物語のツアーでは、昼食や夕食をオプションで追加できる仕組みになっています。私は「せっかくイタリアに来たのだから、食事も本場の味を楽しみたい」と考えて、昼食のオプションを申し込んでいました

そして、この選択は大正解でした。レストランで出てきた料理は本当に美味しくて、パスタもメインの料理も、ひと口食べるたびに「これが本場の味か」と感動しきりでした。味付けが日本で食べるイタリアンとはまた違っていて、素材の味がしっかりと感じられるのが印象的だったのを覚えています。

ただ——とても残念なことに、当時撮った料理の写真がどうしても見つからないのです。あれだけ美味しくて感動したのに、具体的にどんな料理だったのか、今となっては記憶の中でぼんやりとしか思い出せません。「たしかパスタだった気がする」「メインはお肉だったかな?」という程度で、はっきりとは思い出せないもどかしさがあります。

これから旅行される方には、ぜひ食事の写真もしっかり撮っておくことをおすすめします。観光地の写真はたくさん撮るのに、食事の写真はつい後回しにしがち。でも、食べ物の記憶は意外と薄れやすいものです。料理が運ばれてきたら、まず一枚写真を撮ってから食べ始める——この習慣をつけておくと、あとで旅を振り返るときの大切な記録になります。私のようにブログを書くことを考えているなら、なおさら必須ですね。

バチカン市国へ——サン・ピエトロ寺院の感動

バチカン市国、サン・ピエトロ寺院の前に立った瞬間、その壮大さに圧倒されました

午後はバスで移動して、いよいよバチカン市国へ。世界で最も小さい独立国家でありながら、カトリックの総本山として世界中の信者が訪れる聖地です。

システィーナ礼拝堂の内部は撮影禁止。目に焼き付けてきた天井画の美しさは、今も忘れられません

バチカン博物館を約1時間30分かけて見学し、システィーナ礼拝堂ではミケランジェロの「天地創造」「最後の審判」を鑑賞。首が痛くなるほど天井を見上げ続けました。

そして、この日——いえ、この旅全体で一番感動した瞬間が訪れます。

ピエタの前で、思わず手を合わせてしまった

サン・ピエトロ寺院に足を踏み入れると、広大な内部空間と荘厳な雰囲気に圧倒されます。そしてその一角に、ミケランジェロの彫刻「ピエタ」が静かに佇んでいました。

十字架から降ろされた息子イエスを、母マリアが膝に抱く姿を描いた作品です。大理石から彫り出されたとは思えないほど、布の流れも、肌の質感も、マリアの深い悲しみも、すべてがあまりに繊細で美しくて——。

ミケランジェロの「ピエタ」。この作品の前で、私は思わず手を合わせました

気がつくと私は、自然と手を合わせていました

信仰の有無を超えて、ただただ「ありがとうございます」という気持ちが湧き上がってきたのです。これほどまでに人の心を動かす芸術作品を、500年以上も前に一人の人間が生み出したこと。そして今、こうして自分の目でそれを見られていること。そのすべてに対する、静かな感謝でした。

あの瞬間は、今でも鮮明に覚えています。イタリアに来てよかったと、心の底から思った瞬間でした。

カレンツァーノへの長い移動

バチカン観光を終えたあとは、約255kmの長距離バス移動でフィレンツェ近郊のカレンツァーノへ向かいました。宿泊先はホテル「デルタフローレンス」。

バスの車窓から眺めるイタリアの田園風景を見ながら、今日一日の出来事を振り返りました。コロッセオの壮大さ、街並みの芸術性、人の多さへの驚き、そしてピエタの前での感動——初日からこんなに濃密な体験ができるなんて、想像以上の旅でした。

ホテルでの夕食も美味しかった記憶

フィレンツェ近郊カレンツァーノのホテル「デルタフローレンス」。落ち着いた佇まいのホテルでした

カレンツァーノのホテルに到着したのは夜でした。この日はツアーのオプションで夕食プランもつけていたので、ホテル内のレストランで夕食をいただきました。

長い一日の疲れと空腹もあって、運ばれてきた料理が本当に美味しく感じられたのを覚えています。食後のコーヒーまでしっかり味わって、心も体も満たされた状態で部屋に戻りました。

……そして、こちらの夕食も写真が見つからないのです。昼食に続いて夕食の写真まで失くしてしまうなんて、本当に残念です。「美味しかった」という感情は鮮明に残っているのに、それを裏付ける記録がない——これがブログを書く身になって初めて感じる後悔です。

もし次に旅行するときは、料理が来たら真っ先にスマホで撮影する。そして、その場でクラウドにバックアップする。この2つを徹底しようと心に誓いました。読者の皆さんも、旅の食事の記録は本当に大切にしてくださいね。

1〜2日目を振り返って

ローマ・バチカンの観光は、本当に目と心が休まる暇のない濃密な時間でした。芸術品の数に圧倒され、人の多さに緊張し、それでも最後にはピエタの前で手を合わせるほどの感動を味わう——これほどまでに感情が揺さぶられる一日は、人生でもそう何度もないと思います。

そして改めて感じたのは、「準備してきてよかった」ということ。スリ対策グッズがあったから安心して観光に集中できたし、履き慣れた靴で来たから石畳の上でも歩き続けられました。準備は旅を楽しむための土台なんだと実感しました。

食事の写真を撮り忘れた反省はありますが、それも含めて一つの学びです。旅はその場の感動だけでなく、あとから振り返って誰かに伝えるまでが旅の一部なのかもしれません。

次回は3日目、ピサの斜塔とフィレンツェ歴史地区の観光です。そしてフィレンツェでは、私がこの旅でずっと楽しみにしていた、ある個人的な目的もあるのですが……その話は次回たっぷりお話しします。お楽しみに!

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