こんにちは、藍です。
前回の記事では、ノルウェーの首都オスロでムンクの「叫び」やノーベル平和賞授賞式会場を巡った1日をお届けしました。
今回はいよいよ、シリーズの大きな見どころの一つ ── ディズニー映画「アナと雪の女王」の氷の城のモデルになったといわれる場所 を訪れます。
そう、 ボルグンド・スターヴ教会 です!
第1話でお話しした「アナ雪に憧れて北欧旅行を決めた」というきっかけが、ついにつながる瞬間。
さらに今回は、
- 紅葉に染まる ノルウェーの大自然
- 世界最長の道路トンネル レールダールトンネル で見た幻想的な青い光
- 山あいの静かな村ラルダールでの一夜
という、移動だけでも見どころ満載の1日をお届けします。
これから北欧ツアーを計画している方、アナ雪の聖地巡礼に興味がある方は、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
オスロを出発、いざラルダールへ
オスロ市内観光を終えた私たちは、次の目的地である ラルダール へと向かいました。
距離はなんと 約300km、所要時間は約6時間 !
「6時間もバスに乗るの?」と思われるかもしれませんが、私の長距離移動の楽しみ方は決まっています。
私の長距離移動の過ごし方
私は長距離バス移動のとき、 イヤホンで好きな音楽を聴きながら車窓の景色をぼんやり眺める のが大好きです。
普段の生活では味わえない、ただただ流れる景色に身を任せる時間。
旅先で聴く音楽はいつもより心に響くし、知らない国の風景と組み合わさることで、その曲が 「あの旅の思い出の曲」 として記憶に刻まれていく。これも旅の醍醐味の一つだと思っています。
「長時間の移動が苦手」という方は、ぜひお気に入りのプレイリストを準備しておくのがおすすめです。
車窓に広がる紅葉の北欧 ―10月ならではの絶景―
オスロの市街地を抜けると、景色は一気に 大自然 へと様変わりします。
見渡す限りの 黄金色とオレンジに染まった森 。深い青色の湖。なだらかな丘陵地帯。
第1話でもお伝えしましたが、私が10月の北欧旅行を選んだ最大の理由は 「紅葉」 でした。
その判断は、本当に大正解!
日本の紅葉は「もみじ」や「銀杏」のように繊細で和を感じる美しさですが、北欧の紅葉は スケール感が圧倒的 。地平線まで続く秋色のグラデーションは、まさに大自然のキャンバスのよう。
カメラを構えても、その雄大さの全部は写しきれません。それくらい広がりのある景色でした。
10月の北欧、本当におすすめです。
いよいよあの場所へ ―バスが止まった先には―
道中、突然バスが速度を落とし、駐車場に停まりました。
添乗員さんが「皆さん、降りてくださいね。これから30分ほど、ノルウェーの伝統建築を見学します」と案内されます。
バスを降りて、視線の先に現れたのは……

真っ黒な、独特なフォルムの木造建築 。
幾重にも重なった黒い屋根、空に向かって伸びる尖塔、そして屋根の縁から飛び出す 龍の頭の装飾 。
「これが…ボルグンド・スターヴ教会か……!」
第1話で「アナと雪の女王に憧れて北欧旅行を決めた」とお話ししましたが、まさにそのアナ雪の 氷の城のモデルになったとされる教会 が、目の前に建っているのです。
思っていたより、ずっと小さい
最初の率直な感想は、 「思っていたより小さい!」 でした。
写真で見ていた時は、もっと大きな建物だと思い込んでいたのです。でも実際に目の前にすると、こぢんまりとしていて、どこか可愛らしさすら感じるサイズ感。
それでも、独特なシルエットと黒一色の重厚感は、写真で見るのとはまったく違う 存在感と迫力 を放っていました。
山間で晴れていても、肌寒い
この日は晴天でしたが、教会が建つのは 山に囲まれた谷間 。日が遮られて、教会の周辺は少し暗く、 しっかり肌寒かった です。
10月の北欧では「晴れているから大丈夫」と油断してはいけません。日陰や山間部に入ると一気に体感温度が下がるので、 羽織り物は必ず手に持って行動する のがおすすめです。
さらっと外観だけの見学
ツアーでの立ち寄りは 約20分 。教会の 内部には入らず、外観の見学のみ でした。
「もっとじっくり見たかった」という気持ちもありましたが、さらっとでも実際に目の前に立てたことが、私にとっては大きな感動でした。
ボルグンド・スターヴ教会とは?
ここで、ボルグンド・スターヴ教会について簡単にご紹介します。
中世ノルウェーが誇る木造建築
スターヴ教会(Stavkirke) とは、中世ノルウェーで建てられた 独特の木造教会建築 のこと。 柱(スターヴ=stave) を使った構造に特徴があります。
最盛期にはノルウェー国内に約1,000棟あったと言われていますが、現存しているのは わずか28棟ほど 。その中でも ボルグンド・スターヴ教会 は、 最も保存状態の良いスターヴ教会の一つ とされています。
建てられたのは、なんと800年以上前
このボルグンド教会が建てられたのは 12世紀末(1180年頃) 。
つまり、 約840年以上前 の建築物が、今も当時の姿のまま残っているのです!
日本でいえば 平安時代の終わり頃から鎌倉時代の初め に建てられたことになります。それを思うと、目の前の建築の歴史的価値の重さに改めて圧倒されます。
屋根に並ぶ「龍の頭」はヴァイキングの名残
教会の屋根の縁に飾られた、特徴的な 龍の頭の装飾 。
これは、キリスト教が伝来する以前のノルウェーで信仰されていた ヴァイキング文化(北欧神話)の名残 です。
キリスト教の教会でありながら、 古代の信仰の象徴である龍 を屋根に飾る ── このミックス感こそが、スターヴ教会の独特な魅力なんですね。
アナ雪の世界観のモデルに
そして何より、私たちの心をときめかせるのが、 ディズニー映画「アナと雪の女王」 との関係。
劇中に登場する王国「アレンデール」の建築や、エルサが作り上げた 氷の城のデザインモチーフ として、スターヴ教会の独特なフォルムが参考にされたといわれています。
実際に目の前に立つと、確かに 「あのシーンの雰囲気そのもの!」 という感覚に。アナ雪ファンの方にとっては、一度は訪れてみたい聖地ですね。
ボルグンド・スターヴ教会の姿
写真で見るより実物の方がずっと迫力がありますが、私が撮影した姿をご覧ください。

幾重にも重なった黒い屋根、空に伸びる尖塔。

教会の周りには、 古い石壁 と 苔むした墓地 が広がっていて、まるで時が止まったかのような静謐な空気が漂っていました。
ラルダールに到着 ―山あいの静かな宿で―
ボルグンド・スターヴ教会を後にして、さらにバスを走らせること1時間ほど。
夕方、ようやく目的地の ラルダール に到着しました。
山に囲まれた小さな村
ラルダールは、 そそり立つ山々に囲まれた小さな村 。
ホテルのまわりにはほとんど建物がなく、聞こえるのは風の音と、時折鳴く鳥の声だけ。 「これぞ北欧の田舎町」 という雰囲気でした。
リンドストロームホテルにチェックイン

今夜の宿は リンドストロームホテル(LINDSTROM HOTEL) 。
シンプルで清潔感のあるお部屋。豪華な装飾はないものの、長旅の疲れを癒やすには十分な居心地の良さでした。
夕食はビュッフェ形式
夕食はホテルのレストランで、 ビュッフェ形式 。

地元の食材を使った素朴な料理が並び、長距離移動でお腹を空かせていた私たちは、ついつい食べすぎてしまうほど美味しかったです。
寒くて眠れない!?セントラルヒーティングの落とし穴
そして、ここで一つ これから北欧へ行く方への注意ポイント をお伝えします。
ヨーロッパのホテル(特に古い建物)は、 セントラルヒーティング(集中暖房) を採用しているところが多く、 客室ごとの温度調節ができない 場合があります。
リンドストロームホテルもまさにそのタイプで、 部屋は思っていたよりも寒かった !
私と友人は、 服を着込んで、毛布を重ねて寝る という対策で乗り切りました。
これから北欧のホテルに泊まる予定の方は、 長袖長ズボンの寝間着 を必ず持参することをおすすめします。「夏でも肌寒い夜がある」のが北欧です。油断は禁物!
翌朝、フロムへ向けて出発
翌朝、ホテルでビュッフェ形式の朝食をしっかり食べて、いよいよ次の目的地 フロム へ向けて出発します。
北欧らしい朝食メニュー
朝食もビュッフェ形式で、 北欧らしいパン、ハム、チーズ、サーモン、ヨーグルト、フルーツ などが並びました。
シンプルながらどれも美味しく、特にチーズの種類が豊富だったのが印象的。エネルギーをチャージして、新しい一日のスタートです。
ラルダールからフロムへ
ラルダールからフロムまでは 約45km、所要時間は約40分 。
オスロからの移動と比べたら、あっという間の距離です。
…と思いきや、この道中で 驚きの体験 が待っていました。
世界最長の道路トンネル「レールダールトンネル」
バスがしばらく走ると、突然目の前に 長い長いトンネル が現れました。
これが、世界最長の道路トンネル 「レールダールトンネル(Lærdalstunnelen)」 !
全長 なんと24.5km 。世界記録保持の道路トンネルなんです。
運転手の眠気防止に配慮された設計
普通、24.5kmものトンネルを走るのは運転する人にとっては とてもつらい はず。
そこでこのトンネルには、 運転手が眠くならないための工夫 が施されています。
それが、約6kmごとに設置された 大きな休憩スペースとライトアップ !
バスを降りて青い光の中へ
ツアーバスがトンネル内の休憩スペースで停車し、 「みなさん、バスを降りて写真を撮ってもいいですよ」 と添乗員さんから案内が。
降りてみると、そこはまるで別世界。

トンネル内なのに、洞窟のように開けた大空間が広がり、 青と黄色の幻想的なライト で全体が照らされていました。
特に印象的だったのは 青い光 。
「まるで…アナ雪の氷の世界みたい!」
教会の外観だけじゃなく、ここでも アナ雪の世界観を感じさせる景色 に出会えるとは思いませんでした。
ここでしっかり写真撮影タイム。不思議で美しい思い出になりました。
フロムに到着!フィヨルドクルーズが目前に
レールダールトンネルを抜けて、しばらく走ると、いよいよ フロム に到着!
寒いけれど、晴れて気持ちのいい朝

到着した時の気温はかなり低めでしたが、空は 抜けるような青空 !
寒さよりも、 「やっと来た!」 という嬉しさが勝りました。
そして、私が今回の北欧ツアーで 一番楽しみにしていたイベント が、目の前に迫っていました。
そう ── ソグネフィヨルドクルーズ !
次回はいよいよフィヨルドの世界へ
世界最大級のフィヨルド・ソグネフィヨルドを、船で 2時間かけて巡る 。
そして、世界中の鉄道ファンを魅了する フロム山岳鉄道 での絶景体験 ── 。
これらは、北欧旅行の中でも 特別な思い出 となる体験ばかりでした。
おわりに ―アナ雪の世界に触れた1日を振り返って―
今回は、シリーズの中でも特に思い出深い1日をお届けしました。
今回のハイライト
- 紅葉に染まる ノルウェーの大自然 を車窓から堪能
- アナ雪の氷の城のモデル ボルグンド・スターヴ教会 で念願の対面
- 山あいの ラルダール での静かな夜
- 世界最長の道路トンネル レールダールトンネル での幻想的な体験
- フロム到着 ── 翌日のフィヨルドクルーズへの期待
第1話でお伝えした 「アナと雪の女王に憧れて」 という旅のきっかけ。それが本当の意味で形になった1日でした。
ボルグンド・スターヴ教会は、滞在時間も短く、外観だけの見学でしたが、 「ここに来られた」 ということ自体が、私にとっては何よりの感動でした。
次回予告:世界最大級のフィヨルドへ!
次回 第4話 では、いよいよ ソグネフィヨルドクルーズ と フロム山岳鉄道 をお届けします。
雄大な岩壁、流れ落ちる滝、深い緑の入り江 ── まさに北欧旅行のハイライトです。
「フィヨルドって実際どんな感じ?」「フロム鉄道は本当に絶景?」という疑問に、たっぷりとお答えできる内容になります。
お楽しみに!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このシリーズが、北欧に憧れる方の背中を押すきっかけになれば嬉しいです。


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