健康診断で子宮内膜症が発覚|腹腔鏡手術を決めるまでの経緯と心の変化

FIREと旅する暮らし

2026年、生まれて初めての全身麻酔手術と入院を経験しました。

病名は子宮内膜症。腹腔鏡手術で子宮摘出・左側の卵巣摘出・卵管切除・チョコレート嚢胞摘出という大がかりな手術でした。

手術が決まってから当日まで、不安と怖さでいっぱいだった私。「全身麻酔ってどうなるの?」「痛みはどのくらい?」「費用はいくらかかるの?」……調べれば調べるほど怖くなるのに、調べずにはいられない。そんな日々を過ごしていました。

でも、終わってみれば不安で泣いていた入院前の自分に「思っているより楽だったよ。大丈夫!」と言ってあげたいくらいです。

この体験記が、これから手術・入院を控えている方の不安を少しでも軽くできたらうれしいです。第1話では、健康診断で子宮内膜症が見つかってから手術を決断するまでの経緯をお話しします。

※治療方針や費用は個人の状態や医療機関によって異なります。あくまで私の体験としてお読みください。


きっかけは会社の健康診断だった

すべてのはじまりは、会社の健康診断でした。

毎年受けている健康診断。結果が届いて何気なく開いたら、腫瘍マーカー(CA125)の値が基準値を超えていました。「婦人科で精密検査を受けてください」との指示が書かれています。

「腫瘍マーカー」という言葉のインパクトが大きくて、まず頭に浮かんだのは最悪の可能性でした。怖かったけれど、後回しにしたら余計に不安が膨らむだけ。意を決してすぐに地元の婦人科を受診しました。

診断は子宮内膜症。子宮内膜に似た組織が子宮の外で増殖してしまう病気です。卵巣にはチョコレート嚢胞もできていました。

「え、私が?」というのが正直な感想でした。生理痛は重くない方だと思っていたし、日常生活に支障が出るほどの症状もありませんでした。それだけに、自覚症状がなくても病気は静かに進行するんだ……と衝撃を受けました。

もし会社の健康診断で引っかからなかったら、自分から婦人科に行くことはなかったと思います。だって自覚症状がなかったんですから。健康診断の大切さを痛感した瞬間でした。

特に婦人科系の病気は、自覚症状がないまま進行することも多いそうです。「忙しいから」「面倒だから」「どうせ大丈夫だろう」と後回しにしている方もいるかもしれません。私もそのタイプでした。でも、あのとき健康診断を受けていなかったら……と考えると、ゾッとします。年に一度の健康診断、ぜひ受けてほしいと心から思います。


まずは薬で治療開始|「薬を飲めば治る」と思っていた

診断後、まずは薬物療法で治療することになりました。処方されたのはジエノゲストという薬。子宮内膜症の治療薬として広く使われているもので、毎日服用して病巣を縮小させていくという治療法です。

この頃の私は、「薬をちゃんと飲んでいれば治るんだろう」と軽く考えていました。毎日きちんと服用し、定期的に通院し、先生の指示にも従っていたので、このまま良くなっていくものだと楽観的に構えていました。仕事も旅行も普通に続けていたし、薬さえ飲めば大丈夫だと信じていたのです。

ところが6ヵ月を過ぎたあたりから出血がひどくなってきたのです。日に日に量が増え、日常生活にも影響が出るようになりました。「薬を飲んでいるのに、なぜ?」という焦りと不安を抱えて先生に相談しました。

検査の結果、子宮内膜症に加えて子宮筋腫子宮腺筋症も見つかっていました。最初の診断から病気が増えている……。薬で治ると思っていただけに、ショックは大きかったです。


先生から手術を勧められて

出血の悪化を相談すると、先生から手術を勧められました。

しかも、45歳を超えているということで、再発を防ぐために子宮と両方の卵巣をすべて摘出する方針とのこと。「全部取るんだ……」という衝撃は大きかったです。薬で治ると思っていたのに手術。しかも子宮も卵巣も全部。頭では「再発しないためには仕方ない」と理解できても、気持ちがすぐに追いつくわけではありませんでした。

それに、私にとっては生まれて初めての手術です。全身麻酔も初めて。入院すら経験がありません。病気そのものへの不安と、手術への恐怖が二重にのしかかってきました。

手術は約3ヵ月後に決まり、それまでの間に完全に生理を止めるため、薬がレルミナに変更になりました。

レルミナの副作用がつらかった

このレルミナへの切り替えが、なかなか大変でした。

私の場合ですが、服用を始めて1週間くらい倦怠感がひどかったです。体が重くてだるくて、何をするにも気力が湧かない。更年期障害の症状に近いものだったのだと思います。

この経験で、更年期で苦しんでいる方の気持ちが少しわかった気がしました。あの倦怠感が長期間続くのは本当につらいことだと思います。

私の場合は1週間ほどで倦怠感は落ち着きましたが、薬を服用している間、以前から続けていたダイエットキックボクシングはやめてしまいました。体が思うように動かないストレスもありましたが、体がつらいときは無理をしないことも大事だと学びました。代わりにYouTubeでキックボクシングダイエットの動画を見ながら体をほぐすようになり、気分転換にもつながりました。


まさかの転院|担当の先生が急遽退職

手術日まであと1ヵ月というタイミングで、想定外のことが起きました。

担当の先生が急遽退職されるとのこと。手術日まであと1ヵ月。治療の経緯をすべて知ってくれている先生がいなくなる。また一からの信頼関係を新しい先生と築かなければならない。正直、不安MAXでした。病院での血圧測定では、緊張のせいかいつもより数値が高かったのを覚えています。

「なんでこのタイミングで……」と思わずにはいられませんでした。でも、決まったことは仕方がない。紹介状を持って転院先の病院へ向かいました。

転院先の先生にお会いしてみると、これまでの治療経緯を丁寧に確認し、私の話をしっかり聞いてくださる良い先生でした。不安でいっぱいだった気持ちが、少しずつ和らいでいきました。

転院先で治療方針が変わった

転院で思わぬ変化がありました。

前の病院では再発防止のために子宮も両方の卵巣もすべて摘出する方針でしたが、転院先の先生は「右側の卵巣は残しましょう」と提案してくださったのです。

卵巣を残せるなら残したい。先生の説明に納得できたので、右側の卵巣は残すことに決めました。結果的に、転院がセカンドオピニオンのような役割を果たしてくれたのです。

担当医の退職という予想外の出来事は不安でしかなかったけれど、終わってみれば転院して良かったと思えています。人生、何が良い方向に転ぶかわからないものですね。

転院の影響で手術日は当初の予定より1ヵ月ほど延びましたが、新しい先生のもとで手術日が無事に確定しました。


手術1ヵ月前|検査と入院準備

手術の約1ヵ月前、術前の検査と手続きのために病院を訪れました。この日に行ったことは以下の通りです。

  • 手術の詳しい説明と同意書へのサイン
  • 採血
  • 心電図
  • レントゲン(X線)撮影
  • 尿検査
  • 入院の申し込み

同意書にサインするとき、いよいよなんだなと実感が湧いてきました。手術のリスクについても説明を受けますが、これは怖がらせるためではなく、事前に知っておくことで心の準備ができるものです。先生や看護師さんは質問にも丁寧に答えてくれるので、気になることは遠慮せずに聞くのがおすすめです。私は聞きたいことをスマホのメモに書き出してから行きました。

入院に必要なものも確認しました。病院によって違うと思いますが、私が入院前に自分で用意したのは以下の3つでした。

  • 腹帯:お腹を固定して傷口を保護するもの
  • T字帯:術後に使用するもの
  • 入院用のサニタリーショーツ:3枚用意しました

パジャマやタオル類、日用品(ボディーソープ・シャンプー・コンディショナー・歯ブラシ・歯磨き粉・コップ・ティッシュ)は病院でレンタルできたので利用しました。自分で持っていくと荷物がかなり多くなるので、レンタルサービスがある病院ならぜひ活用するのがおすすめです。費用については第3話で詳しくまとめます。


手術までの日々|不安の正体は「知らないこと」だった

検査も終わり、入院準備も整い、あとは手術の日を待つだけ。

この期間が精神的には一番きつかったかもしれません。全身麻酔ってどんな感じなんだろう。目が覚めなかったらどうしよう。痛みはどのくらいなんだろう。費用はどれくらいかかるんだろう。ネットで体験談を読み漁っては、安心したり不安になったりの繰り返し。読めば読むほど怖くなるのに、読まずにはいられないという矛盾した日々でした。

今振り返ってみると、不安の正体は「知らないこと」だったのだと思います。初めての入院、初めての全身麻酔、初めての手術。何もかもが初めてだから怖い。でも、実際に体験してみれば「なんだ、こういうことだったのか」と思えることばかりでした。手術前にあんなに恐れていた全身麻酔は、気づいたら終わっていたし、術後の痛みも想像していたほどではありませんでした(詳しくは第2話で書きますね)。

だからこそ、この体験記では私が実際に経験したことをできるだけ具体的に書いていこうと思います。「知っている」だけで、不安はずいぶん軽くなるはずだから。


旅好きだからこそ感じた健康の大切さ

普段は世界中を旅することが生きがいの私。これまで51カ国を訪れ、世界遺産を巡るのがライフワークです。でも今回の経験で「健康でなければ旅にも行けない」という当たり前のことを改めて実感しました。

実は手術の影響で、友人と行く予定だったトルコ旅行をキャンセルすることになりました。楽しみにしていた旅行を諦めるのは本当に悔しかった。でも体を治すことが最優先です。友人には事情を話して、来年また一緒に行こうと約束しています。

それから、以前マルタ旅行で出会った旅友とは、韓国で食事会をしようという話も出ています。旅がつないでくれたご縁は、手術を経ても変わらずあたたかいものでした。

健康があってこその旅。そして旅の楽しみがあるから、治療を前向きに頑張れる。今は収入がないこともあり、世界情勢も不安定なので、まずは旅費を抑えた近場の一人旅から再スタートできたらいいなと考えています。この体験記シリーズを書き終えたら、次の旅の計画を立てたい。それが今の小さな目標です。


次回予告

第2話では、いよいよ入院初日から手術当日、そして術後の回復までをお伝えします。

「全身麻酔ってどんな感じ?」「術後の痛みは?」「手術当日の流れは?」など、私が手術前に一番知りたかったことを、リアルな体験としてお届けします。不安で泣いてしまった入院初日の夜のことも、正直に書きました。

▶ 第2話:初めての全身麻酔は怖い?腹腔鏡手術の当日〜術後2日目までを詳しくレポート(近日公開)

▶ 第3話:腹腔鏡手術の入院費用は約16万円|入院生活と退院後のリアルな暮らし(近日公開)


まとめ

  • 会社の健康診断がきっかけで子宮内膜症が発覚。自覚症状がなかったので健康診断を受けていなければ気づけなかった
  • 薬物治療(ジエノゲスト)で半年間治療したが、出血が悪化。子宮筋腫と子宮腺筋症も見つかり、手術を勧められた
  • レルミナへの変更で倦怠感がつらかったが、1週間ほどで落ち着いた
  • 担当医の急遽退職で転院になったが、転院先で右卵巣を残す判断ができた
  • 不安の正体は「知らないこと」。事前に知ることで不安は軽くなる

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