出発の日の朝は、いつもよりずっと早く目が覚めました。
4年ぶりの海外旅行。
楽しみなはずなのに、胸の奥には小さな緊張がずっと居座っていました。
「本当に行くんだ」
その実感が、じわじわと押し寄せてきます。
念のため、と予定よりも早く家を出ました。
久しぶりすぎて、何にどれくらい時間がかかるのか感覚が戻っていなかったからです。
スーツケースは事前に宅配で成田空港へ送っていました。
海外旅行ではよく利用しているサービスですが、これも久しぶり。
「ちゃんと届いているよね?」と、少しだけ不安になります。
しかも今回は、荷物がやたらと多い。
コロナ明けということもあり、マスクや消毒用品、万が一の常備薬。
乗り継ぎが多い長距離移動なので機内用グッズも増えました。
久しぶりの海外という不安が、きっと無意識に荷物を増やしていたのだと思います。
身軽に旅するのが理想なのに、気づけばスーツケースはしっかり重量級。
「大丈夫かな」と思いながらも、もう後戻りはできません。
成田空港での再スタート
成田空港に到着すると、まずは旅行会社の受付カウンターへ向かいました。
今回のツアーは関西発の参加者が多く、添乗員さんも大阪から来られていました。
成田組はここで初めて合流です。
ツアー客は全員で12名。
コロナ前なら40人規模が普通でしたから、やはり少ない。
でもその分、どこか穏やかな空気が流れていました。
旅行会社のチェックインを済ませ、続いて航空会社のチェックインへ。
エチオピア航空は初めて。
少し緊張しながらカウンターで手続きを行い、無事にスーツケースを預けました。
今回は乗り継ぎが複数回あります。
成田 → 仁川 → アディスアベバ → ウィントフック。
ロストバゲージ対策は必須です。
一泊分の衣類、下着、最低限の化粧品、歯ブラシなどは必ず手荷物へ。
長距離移動では「スーツケースが届かない」可能性をゼロにすることはできません。
だからこそ、自分でできる備えはしておきます。
久しぶりのセキュリティチェック。
スマホは出すんだっけ?液体は?と一瞬戸惑いながらも無事通過。
出国審査も以前と少し雰囲気が変わっていて、
「海外旅行ってこうだったな」と懐かしさと緊張が入り混じりました。
搭乗ゲートを確認し、まだ時間があったのでプライオリティパスで利用できるラウンジへ向かいます。
久しぶりのラウンジ。
静かな空間でコーヒーを飲みながら、滑走路を眺める。
飛行機が次々と飛び立っていく光景を見て、ようやく実感が湧いてきました。
「本当に、アフリカへ行くんだ」
初めてのエチオピア航空
今回利用するのはエチオピア航空。
行程は
成田 → 仁川 → アディスアベバ → ウィントフック。
実際は韓国・仁川空港で一度降機します。
成田から仁川までは約2時間40分。
久しぶりの離陸は、やっぱり少しだけ胸が高鳴りました。
雲を突き抜ける瞬間、
「ああ、旅が始まった」と心の中でつぶやきます。
仁川からアディスアベバまでは約12時間。
ここが長い。
でも幸いなことに、隣の席は空席でした。
横に誰もいないだけで、こんなにも快適さが違うのかと実感します。
足を伸ばし、体勢を変えながら、映画を観たり、うとうとしたり。
長距離フライトは体力勝負ですが、思っていたよりも穏やかに過ごせました。


成田からの便は韓国経由ということもあり、機内食にキムチが付いていました。
このキムチが意外にも美味しくて、ごはんが進む進む。
長時間フライトの中で、こういう小さな楽しみは大切です。
アディスアベバ到着後は、さらに乗り継ぎ。
そしてアディスアベバ → ウィントフックが約5時間45分。
トータルで見ると、乗り換えや待ち時間を含めてほぼ丸一日の移動です。
さすがに身体は疲れます。
でも、ウィントフック行きの搭乗を待つ間、
ツアー客の皆さんと初めてしっかりお話をしました。
「どちらから来られたんですか?」
「アフリカは初めてですか?」
少人数だからこそ、自然と会話が生まれます。


ウィントフック行きの機内食は2回。
時差と移動で感覚が曖昧になりながらも、
確実にアフリカへ近づいていることだけははっきりしていました。
ナミビア到着。乾いた空気
ウィントフックの空港に降り立った瞬間、
まず感じたのは空気の乾きでした。
「アフリカに来た」
ようやく、その言葉が現実味を帯びます。
長い長い移動の末、ついにアフリカ大陸。
入国手続きを終え、バスに乗り込み市内へ向かいます。
ウィントフック市内観光
まず訪れたのはクリスチャン教会。
外観のみの見学でしたが、青空に映える建物がとても美しかった。

花がきれいに咲いていて、
「アフリカ=荒野」というイメージが少し変わります。
続いてバスの車窓からカトゥトゥーラタウンを見学。
先ほど見た整った教会の景色とは対照的に、
バラック小屋が並ぶ光景が広がっていました。
同じ街の中にある、あまりにも大きなギャップ。
そのコントラストに、言葉を失いました。
観光地としてのアフリカだけでなく、
そこに暮らす人々の日常も垣間見る。
アフリカンマーケットでは活気あふれる空気に包まれました。
野菜や肉、衣類や日用品が並び、
現地の人々の生活の息づかいが感じられます。
観光とはいえ、その土地のリアルに触れる時間は貴重でした。
ホテルでのハプニング
観光後は
Avani Windhoek Hotel & Casino(アヴァニ ウィントフック ホテル & カジノ)へ。
外観もロビーもシンプルで洗練されていて、
「素敵なホテルだな」と思いながらチェックイン。
ところが。
部屋に入り、水回りをチェックした瞬間、凍りつきました。
トイレが、掃除されていない。
それも、はっきりとわかるレベルで。
一瞬、頭が真っ白になります。
「え…?」
疲れもあって、少しショックでしたが、
すぐに添乗員さんへ連絡し部屋を変えてもらいました。
海外ではこういうこともある、と頭ではわかっていても、
やはり実際に直面すると驚きます。

新しい部屋は問題なし。
ようやくほっと一息。
夕食、そして限界
夕食はホテルのレストランでビュッフェ。

長距離移動と観光で身体はすっかり疲れていましたが、
温かい料理を口にすると、ようやく落ち着きました。
今日だけで何時間移動したのだろう。
成田を出発してから、ほぼ丸一日。
そしてそのまま観光。
体力的にはかなりハードな2日間でした。
部屋に戻ると、シャワーを浴び、
ベッドに横になった瞬間、意識がすっと遠のきました。
こうして、4年ぶりの海外旅行、
そして人生初のアフリカの最初の2日間は、
長い長い移動とともに、あっという間に過ぎていきました。
明日はいよいよ、ナミブ砂漠へ。
あの写真やテレビで見たデッドフレイの世界が、
ついに目の前に広がるのです。


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