旅の楽しみは、現地に着いてからだけではありません。
飛行機に乗る前、スーツケースを開く前から、すでに旅は始まっています。日程表が届いてから出発までの約2週間は、まさに“旅への助走期間”。ワクワクがじわじわと高まっていく時間です。今回は、私が実際に行った準備や工夫を、時系列に沿ってご紹介します。
出発12日前|日程表が届いて「旅モード」スイッチが入る
今回参加した「HIS 添乗員同行 バルト三国周遊8日間+ワルシャワ立ち寄りツアー」の最終日程表が届いたのは、出発の約12日前でした。
ここで初めて、集合時間や現地で泊まるホテル、利用便などの詳細が確定します。
それまで漠然としていた旅が、ぐっと“現実味”を帯びてくるのがこの瞬間。私にとっては、この日程表が届いた日が「旅の始まり」と言っても過言ではありません。
封筒を開けてまずすることは、日程表にざっと目を通すこと。到着時間や現地での観光スケジュールをチェックしながら、必要な準備リストを書き出していきます。私は普段、旅支度用のToDoリストを作っているので、今回もそれをもとに一つずつ進めていきました。
① スーツケース宅配の手配|出発前を快適にするひと工夫
まず最初に済ませたのが、スーツケース宅配サービスの予約です。
旅行当日はなるべく身軽でいたいので、私はいつも出発3日前を目安に、自宅から空港までスーツケースを送る手配をしています。宅配サービスを利用しておくと、当日は小さなバッグ一つで空港へ向かえるので、通勤ラッシュや乗り換え時のストレスがぐっと減ります。
今回は秋の旅で防寒具も必要だったため、「スーツケースが少し大きくなるかな」と予想していましたが、日程表を見た段階で連泊が多いことに気付き、思い切って「機内持ち込みサイズ」で行くことに決定。現地での移動も楽になり、結果的に大正解でした。
② 海外旅行保険(クレカプラス)の申し込み
次に行ったのが、海外旅行保険の手配です。
最近はクレジットカードに付帯する保険だけで済ませる人も多いですが、私は毎回「クレカプラス」という補償を追加しています。旅先での体調不良やスーツケースの遅延・破損など、何が起こるかわからないのが海外旅行。特にツアーではスケジュールが決まっているため、万が一の時にすぐに対応できる安心感は大きいです。
③ Visit Japan Webの登録
帰国時の税関申告をサクッと終わらせて帰りたいので、このサービスを利用しています。
最近は出入国関連の手続きがスマホで完結できるようになっており、空港の列に並ぶ時間を短縮できるのが大きなメリット。出発前の空いた時間にサッと登録しておくと、帰国時がとてもスムーズになります。
④ 旅先の天気・気温チェック|服装の計画に直結
出発の1週間前ごろからは、現地の天気予報と気温のチェックを始めます。
バルト三国は北欧に近いため、日本の秋よりも気温が低め。日中は15度前後でも朝晩は一桁台になることも珍しくありません。
今回は紅葉シーズンということもあり、重ね着しやすい服装を意識して準備しました。
薄手のニットやカーディガン、コンパクトに畳める軽量ダウンなどを組み合わせることで、気温の変化にも柔軟に対応できるようにしました。
⑤ 現地のコンセント形状と変換プラグの確認
意外と忘れがちなのが、コンセントの形状チェックです。
バルト三国ではヨーロッパの「Cタイプ」が一般的で、「Cタイプ」のコンセント形状は窪んでいるため、私が愛用しているマルチタイプのプラグでは使用できませんでした。 そのため、今回は「Cタイプ」専用の変換プラグを持っていきました。スマホ・カメラ・PCなどの充電ができなくなると旅の快適さが大きく損なわれるので、事前準備は必須です。
⑥ マイレージの登録・空港アクセスの確認
飛行機を利用する前には、マイレージの登録も忘れずに。
今回利用するポーランド航空はスターアライアンス加盟なので、私はANAマイレージクラブに事前登録しておきました。ツアーでもマイルが貯まる場合が多いので、こうした小さな積み重ねは後々の旅に活きてきます。
さらに、空港までのアクセス確認も出発1週間前には済ませました。特に早朝便や深夜便の時は、最寄駅から空港までの移動手段・所要時間・乗り換えルートなどを事前に調べておくと安心です。今回は仕事帰りではなかったので、空港へは余裕を持って「出発4時間前」に着くようにスケジュールを立てました。 余裕があるとチェックインや免税店での買い物も落ち着いてでき、気持ち的にもゆとりが持てます。
⑦ 泊まるホテルのレビュー確認
日程表でホテルが確定したら、必ず行うのが口コミチェックです。
写真だけでは分からない立地や設備の情報、実際の宿泊者の感想を読むことで、現地での過ごし方のイメージがつかめます。「朝食はどんな感じか」「近くにスーパーやカフェはあるか」などを把握しておくと、滞在がより快適になります。
今回は各都市で立地の良いホテルが用意されていたため、自由時間の行動計画を立てやすかったのも大きなメリットでした。
⑧ 荷造り開始|“連泊あり”を味方にするパッキング術
出発5日前ごろから、いよいよ荷造りスタートです。
今回はツアー中に同じホテルに2泊する“連泊”があったため、思い切って「機内持ち込みサイズのスーツケース」で行くことにしました。移動のたびに大きな荷物を預けたり受け取ったりする必要がなく、街歩きも身軽。結果的に大正解の選択でした。
荷物は必要最小限にまとめ、着回しが効く服を選ぶ、洗濯しやすい素材を取り入れるなど、旅先でのストレスを減らす工夫をしました。また、液体物は機内持ち込み規定に合わせて100ml以下のボトルに詰め替え、透明ポーチにまとめておくと出国審査もスムーズです。
旅の準備は「未来の自分へのプレゼント」
こうして一つひとつ準備を進めていく時間は、私にとって旅の一部です。
日程表を何度も読み返しては、「この街でカフェに入ろう」「この教会は絶対に見たい」と想像を膨らませる。荷物を詰めながら、「これを着て旧市街を歩いたら素敵だろうな」とワクワクする。そんな時間が、旅そのものを何倍も楽しいものにしてくれます。
出発当日、空港へ向かう道のりでふと「もう準備は万端」と思えると、それだけで気持ちが軽やかになるものです。今回も、しっかりと準備を整えたおかげで、現地では思い切り街歩きを楽しみ、旅に集中することができました。
  


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