午前中のリガ旧市街観光を終え、バスは午後からラトビア南部へ。
この日の午後は、オプショナルツアー「ルンダーレ宮殿半日観光」に参加しました。
かつての公爵が築いた宮殿で、バルト三国を代表する豪華建築。
“バルトのヴェルサイユ”とも呼ばれるその姿を一目見たくて、楽しみにしていた場所です。
宮殿へ向かう道のり|早めの到着でゆったりランチタイム
13時30分到着予定でしたが、思いのほか道路がすいていて、予定よりも1時間ほど早く到着。
バスの窓から見えたのは、広々とした庭園と、遠くに見える淡いクリーム色の宮殿。
その優雅な佇まいに思わず歓声が上がりました。

まずは宮殿敷地内のレストランで昼食です。
天井の高いホールに木の温もりがあるインテリアで、窓から差し込む光がとても心地よい。
メニューはスープとパン、メインはお肉料理にサラダの付け合わせ、デザートはクレームブリュレ、食後にコーヒー。
「ヨーロッパの宮殿でランチ」というだけで気分が上がります。
1時間早く着いたおかげで、ゆっくり食事を楽しめる贅沢な時間となりました。



スープはやさしい味わいで体が温まり、デザートのクレームブリュレは表面がパリッと香ばしく、まさに絶品。
観光の前に少し落ち着ける、幸せなランチタイムでした。
ロココ様式の宮殿内部|豪華さに圧倒される
食後はいよいよ宮殿見学へ。
入口ではロココ調の衣装を身にまとった男女のガイドさんが笑顔で出迎えてくれました。
彼らが案内してくれるツアーがこのルンダーレ宮殿の名物です。
外観は優雅ですが、中に入るとさらに圧巻。
天井の装飾、壁の金色のモール、そして豪華なシャンデリア。
どこを見ても細やかな彫刻や装飾が施され、光が反射してキラキラと輝いています。
思わず「わぁ…」とため息が漏れました。
特に印象的だったのは、「金の間」と呼ばれる部屋。
壁一面が金色の装飾で埋め尽くされ、まるで美術館の中に立っているようでした。
ロココ様式特有の曲線と優美さが際立ち、繊細で女性的な印象を受けます。

ガイドさんが途中で教えてくれたのですが、この宮殿は18世紀に建てられ、設計はイタリア人建築家ラストレッリ。
ウィーンのシェーンブルン宮殿やサンクトペテルブルクのエルミタージュ宮殿とも共通点が多いそうです。
「バルトのヴェルサイユ」と呼ばれる理由も納得。
優雅な時間を楽しむガイドツアー
途中、「白の間」でガイドの女性がロココ風のダンスを披露してくれました。
扇子を使っての挨拶や、貴婦人の所作の実演もあり、まるで18世紀にタイムスリップしたようなひととき。
音楽に合わせて軽やかに踊る姿に拍手が沸き起こりました。
「もし当時ここに招かれていたら、どんな服を着ていたかな」と想像しながら歩くのも楽しく、
撮影スポットでは夢中で写真を撮っていたら、いつの間にかカメラの電池が切れてしまいました。
すぐにスマホのカメラに切り替えて、見どころを撮り逃さないようにしました。


天井のフレスコ画、窓から差し込む光、ロココ様式の繊細な装飾──
どれも心に残る美しい光景ばかりでした。
売店でのお楽しみ|お土産タイム
見学後は、敷地内の売店へ。
バロック庭園は時間がなく、今回は見学できませんでしたが、
次に訪れるならお花が咲き誇る季節にゆっくり歩いてみたいなと思いました。

売店には、はちみつやアクセサリー、ラトビアの手仕事雑貨などが並んでおり、どれも可愛らしい雰囲気。
ロココ衣装を着た顔ハメパネルもあり、ツアーの方々と笑いながら記念撮影を楽しみました。
感謝の気持ちを込めて、チップ箱に少しお金を入れてお店を後にしました。
リガへ戻る車窓から|旅の余韻
観光を終え、夕方にはバスでリガへ戻ります。
窓の外には黄金色の田園風景が広がり、太陽がゆっくりと沈んでいくのが見えました。
添乗員さんの穏やかな声と、揺れる車内のリズムが心地よく、
「本当に来てよかったな」としみじみ感じた時間でした。


18時頃、ブラックヘッドの会館前でバスを降り、オプショナルツアーはここで終了。
この日の夕食はツアーには含まれていませんでしたが、希望者は添乗員さんと一緒にレストランへ行くことに。
中世風のレストラン「LĀSĪTE」で食事を楽しみ、公共交通機関を使ってホテルへ戻りました。
トラムに揺られながら見る夜のリガの街並みが美しく、旅の1日を締めくくるにふさわしい光景でした。


心に残る「バルトのヴェルサイユ」
ルンダーレ宮殿は、外観の美しさはもちろん、
内部の芸術的な装飾やガイドツアーの臨場感が素晴らしく、
ただ“見る”だけでなく“感じる”ことのできる場所でした。
写真に収めきれないほどの豪華さに圧倒され、
「またいつか、花咲く季節にこの庭園を歩いてみたい」──
そんな思いを胸に、リガへ戻るバスの中で静かに余韻に浸りました。


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