早朝のコーヒーロッジにて
4日目の朝は6時に起床。窓を開けると、まだ少し肌寒い空気が流れ込んできました。6時半頃には昨日夕食を食べたレストランで朝食。ビュッフェスタイルで、パンやフルーツ、卵料理など種類豊富な朝食を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごしました。


昨日は暗い中を移動していたため気づかなかったのですが、レストランから部屋へ向かう道の両脇には綺麗な花々やコーヒーの木が植えられていて、思わず足を止めて写真を撮ってしまいました。宿泊していた「ンゴロンゴロ・コーヒーロッジ」の名前通り、コーヒーがここで育っているのだと思うと、なんだか感慨深く、旅の小さな発見に心が躍りました。


マサイ村を訪問
8時半、ロッジを出発。サファリカーは再び外輪山を走り、セレンゲティ国立公園へ向かいます。その途中で立ち寄ったのがマサイ村。
村に入ると、マサイの人々が歓迎の歌と踊りで出迎えてくれました。特に男性が一斉にジャンプする伝統の踊りは圧巻で、力強い声とリズムが体に響いてきます。観光客向けのパフォーマンスであっても、マサイの文化を肌で感じられる貴重な時間でした。
村の家や学校を見学。子どもたちの元気な笑顔に癒されつつ、質素な教室に並ぶ机や椅子を見て「日本の当たり前」との違いを感じます。お土産として日本から持参したボールペンを手渡すと、子どもたちがとても嬉しそうに受け取ってくれました。ほんの小さな贈り物でも喜んでもらえたことに、逆にこちらが温かい気持ちをもらいました。
世界遺産オルドヴァイ渓谷
マサイ村を後にし、次に立ち寄ったのはオルドヴァイ渓谷。人類の石器文化発祥の地とも呼ばれる世界遺産です。この地では数多くの化石人骨や石器が発見され、人類進化を語る上で非常に重要な場所。
トイレ休憩を兼ねての訪問でしたが、展示パネルや説明を読みながら「人類の祖先もこの大地で生きていたのか」と思うと不思議な気持ちに。サファリの動物たちとは別の意味で「生命の歴史」を実感できる場所でした。


セレンゲティ国立公園へ
さらに進むと、いよいよセレンゲティ国立公園の入口に到着。ンゴロンゴロ自然保護区との境界では、記念写真の時間がありました。広がる地平線と乾いた風、舞い上がる砂埃の中で撮った写真は、まさに「アフリカの大地に来た」と実感できる瞬間。


👉 この辺りは風と砂埃が強く、帽子やサングラスが役立ちました。
公園に入って間もなく、サファリカーが群がっている場所を発見。近づいてみると、そこにはメスライオンの群れがいました。日差しを浴びて草原で横たわっている…と思いきや、彼女たちはコンクリートの陰にぎゅうぎゅうに身を寄せ合い、まるで押しくらまんじゅうをするようにしてお昼寝をしていたのです。涼しい場所を見つけては皆で身を寄せる、その姿は野生のたくましさと可愛らしさが同居していて、思わず笑みがこぼれました。

Naabi Hillでのランチ
14時頃、Naabi Hillに到着。ここで遅めの昼食をランチボックスでいただきました。シンプルなお弁当でしたが、外で食べるご飯は格別。休憩中には色鮮やかな鳥が近くに飛んできて、じっくり観察できたのも嬉しい出来事でした。


👉 サファリ中はトイレ休憩が限られるので、こうしたランチタイムは貴重なひとときでもあります。
セレンゲティでのサファリ
昼食後はセレンゲティ国立公園の広大な草原をサファリドライブしながら、今夜の宿泊地へと向かいます。
この日出会えたのは、インパラ、キリン、ゾウ、そして川では水面から背中だけを見せるカバ。どの動物も絵になる風景で、車内から歓声が上がりました。
さらに大きなハイライトは、ヒョウの赤ちゃん。木の窪みに隠れるようにしている姿を双眼鏡で確認できました。小さな体でじっとしている様子はとてもかわいらしく、ツアー参加者全員が夢中で見入っていました。サファリカーが列を作るほどの人気スポットになっていましたが、誰もが納得するほどの愛らしさ。
私が訪れた2月は「ベビーシーズン」と呼ばれ、1月下旬から3月中旬にかけては動物の赤ちゃんが多く見られる時期。今回もたくさんの幼い命と出会うことができ、サファリの醍醐味を存分に味わいました。





セレンゲティ・セレナ・サファリ・ロッジへ
18時頃、本日の宿「セレンゲティ・セレナ・サファリ・ロッジ」に到着。チェックインの手続きを添乗員さんがしている間、ウェルカムドリンクをいただきながらほっと一息。旅の疲れを癒す甘いジュースが体に染み渡ります。
部屋の鍵を受け取り、自分のロッジへ。建物はユニークな丸みを帯びた造りで、まるで自然と一体になっているような印象的な外観でした。夕食までの時間は部屋でゆっくり。日本のハエより大きなハエが飛んでいて、思わず耳障りでしたが、日本から持参した殺虫剤が大活躍。こうした備えは本当に役立ちます。


夜の食事とロッジでのひととき
19時半、レストランへ。外はすっかり暗くなっていたので、フロントに電話して警備員を呼び、レストラン入口まで同行してもらいました。夜のサバンナは動物が出没する可能性もあり、安全面での配慮が欠かせません。
夕食はビュッフェ形式。品数豊富で、前菜からデザートまで選びきれないほど。どの料理も美味しく、特に食後のコーヒーは深みがあり、「ここでしか味わえない」と感じる味わいでした。




レストランでは誕生日や結婚祝いのサプライズも行われ、スタッフが歌や太鼓で盛り上げる賑やかな雰囲気。そんな華やかな場にいると、旅の疲れも吹き飛びます。私はお酒が飲めないのでグラスを片手に交流することはできませんでしたが、にぎやかな光景を眺めながら、旅仲間との会話を楽しみました。
翌日は6時半出発。部屋に戻り、翌朝に備えてアラームをセット。ベッドに横になると、外から聞こえる虫の声と夜風が心地よく、すぐに眠りに落ちました。
振り返って
こうして4日目は、ンゴロンゴロからセレンゲティへの大移動とサファリの一日となりました。マサイの人々との交流、人類の歴史を物語るオルドヴァイ渓谷、野生動物の赤ちゃんとの出会い。どれも印象深く、「アフリカの旅ならでは」の濃厚な時間でした。
👉 次回は「5日目|セレンゲティ国立公園で終日サファリ」をお届けします。
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