【4】3日目:アシガバード観光〜ダルヴァザ「地獄の門」へ

ツアー旅行体験談

── 白亜の首都から、燃え続ける砂漠の火口へ向かった一日 ──
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3日目は、ついに旅のハイライトである ダルヴァザ(Darvaza)「地獄の門」へ向かう日。
朝はアシガバードの豪華ホテルでゆったりと始まり、午後は砂漠へ向かいながらクレーターを巡り、夜はユルト(ゲル形の簡易宿泊施設)で宿泊と、都市と大自然の対比が印象に残る一日となりました。

以下では、移動の流れや観光スポット、注意事項、ユルト泊の設備などを詳しく紹介します。


■ 7:00 ホテル「HOTEL YYLDYZ」豪華レストランでの朝食

この日は 7時頃にホテル4階のレストランで朝食。
会場は思ったより静かで、落ち着いた雰囲気。白と金を基調にした内装は、まるで宮殿のダイニングにいるかのような豪華さがありました。

HOTEL YYLDYZの朝食会場。宮殿のような雰囲気の中で優雅な朝を迎えました。

ビュッフェにはハム、チーズ、焼きたてのパン、卵料理、フルーツ、ヨーグルト、シリアル、温かいスープなどが揃い、食べたいものを少しずつ盛り付けながら、優雅な朝の時間を楽しみました。

朝食後、テラスに出て外を眺めると、特徴的なデザインの建物が点在するアシガバードの景色が広がっていました。巨大な円形の建造物、幾何学模様の外壁、国章を思わせる装飾──どれも他の都市では見たことのない景観で、「異世界の首都」に来たことを改めて実感する瞬間でした。


■ 9:15 「地獄の門」に向けて出発|一泊分の荷物を持って市内観光へ

大きなスーツケースはホテルに預け、一泊分の荷物だけを持って出発。
市内中心部へ向かい、午前中はアシガバードの重要文化施設を巡ります。


■ 絨毯博物館(Turkmen Carpet Museum)

最初の訪問地は、トルクメニスタンが誇る伝統工芸「トルクメン絨毯」を展示する 絨毯博物館

車窓から眺める街並みは、白亜の建造物と道路を走る白い車で埋め尽くされており、色彩が極端に統一された独特の景観。まるでCGで描かれた未来都市のように見えました。

館内には、ギネス世界記録に認定された 世界最大の手織り絨毯 が吊り下げられており、その圧倒的なスケールに驚かされます。何十人もの女性が数年かけて織り上げたとされ、トルクメニスタンの5つの地域ごとの文様や織り技法の違いを学ぶことができました。


■ 国立博物館(National Museum of Turkmenistan)

次に訪れたのは 国立博物館。内部は撮影料が必要で、今回は写真を撮影していませんが、古代遺跡からの出土品や歴代指導者に関する展示、独自の歴史観が反映された豊富な資料が並ぶ博物館でした。

ここにも、かつて「世界最大」だった巨大絨毯が展示されており、絨毯文化の深さをさらに実感することができます。


■ 独立記念塔(Independence Monument)で写真ストップ

続いて向かったのは、高さ118mを誇る 独立記念塔
トルクメニスタン独立を象徴する建造物で、大理石と装飾のバランスが美しく、周囲の公園を含め壮大な空間が広がっています。短い時間ながら、撮影タイムを楽しみました。

高さ118mの独立記念塔。白大理石と黄金の装飾が印象的。

■ ランチ:トルクメン伝統料理「ドグラマ」&「アシュ」

昼食は レストラン TUNCHE CHAY(トンチェ・チャイ)へ。

🍽 この日のメニュー

  • サラダ
  • ドグラマ(肉とパンの伝統シチュー)
  • アシュ(ピラフ風炊き込みご飯)
  • フルーツ

特に ドグラマは、細かくカットされたパンと肉をスープで煮込んだ料理で、遊牧文化を感じる素朴な味わい。体にやさしく、これから砂漠へ向かうエネルギー補給として最適でした。


■ 午後:ダルヴァザ砂漠へ移動|四輪駆動車に乗り換え

食後は、ついに 地獄の門があるダルヴァザへ北上します。
アシガバードから約260km、通常は4時間半〜5時間ほど。
途中、町を出たあたりで 専用バスから四輪駆動車(4WD)に乗り換えました。

■ 砂漠の民家でトイレ休憩&暮らしの見学

途中では、トイレ休憩として 民家に立ち寄りました。
家畜、シンプルな生活設備など、砂漠で暮らす人々の生活を垣間見る貴重な時間でした。


■ ダルヴァザ3つのクレーター巡り

到着後は、次の順にクレーターを訪問:

名称特徴
水のクレーター青緑色の水を湛えた穴
泥のクレーター地底ガスで泥がぼこぼこ泡立つ
炎のクレーター(地獄の門)直径約60mの巨大ガス火口

昼間の火口は火炎の構造がよく見え、夜の訪問への期待が高まっていきます。

昼の地獄の門。炎の構造がよく見え、火口の大きさがはっきり分かります。

■ 砂漠のユルトキャンプへ到着|BBQディナー

夕方、宿泊先の ユルト(Yurt)キャンプに到着。
夕食は バーベキュー(BBQ)。炭火で焼かれた肉と野菜が香ばしく、砂漠の空気の中で食べる食事は格別でした。


■ 夜:闇に揺らめく「地獄の門」へ再訪

完全に日が暮れた後、四輪車で再び火口へ。
暗闇の中、燃え続ける火炎が砂漠を赤く照らす光景は、ただただ圧倒される迫力。
砂漠の夜は冷え込み、火口の熱が心地よく身体を温めてくれました。

写真では伝わりきらない熱気と地鳴りのような音。
「一生に一度は見たい景色」という言葉が、誇張ではないと思える瞬間です。


■ ユルト泊|電気あり、トイレは屋外、そして…お風呂はありません

ユルト内部には電気が通っていて、最低限の明かりは確保されており、思っていたより快適に過ごせました。ただし、お風呂(シャワー設備はありません)。砂漠のキャンプでは水が貴重なため、洗顔や歯磨き程度の簡単な身支度にとどめる必要があります。

トイレはユルトの外にあり、水洗式ではないため、夜間はライト(懐中電灯やヘッドライト)が必須です。

旅友と同じユルトで、寝る前までおしゃべり。
「明日は日の出を見に行こう!」と約束し、早めに就寝しました。


🌄 明日はアシュガバードへ戻り、世界遺産ニサ遺跡へ

こうして3日目は終了しました。
砂漠の炎に包まれた「地獄の門」での体験は一生忘れられない特別な時間でした。

翌日は再びアシュガバードへ戻り、パルティア王国の都として栄えた世界遺産・ニサ遺跡を訪れます。
壮大な砂漠と古代の歴史が交差する一日へ──早めに休んで備えました。

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