リトアニア・ヴィリニュスから約5時間、長距離移動を経て前夜に到着したラトビアの首都リガ。
この日は朝から街歩きが盛りだくさんの一日です。
朝7時、昨日の夕食と同じホテルのレストランへ朝食をとりに行くと、すでに人でいっぱい。
ツアー参加者だけでなく他の団体客もいたようで、空いている席を探すのが大変でした。
運よく同じツアーの方と相席させていただき、旅の話をしながら和やかな朝の時間。
パンやチーズなどヨーロッパらしい朝食をいただき、8時30分にホテルを出発しました。

アール・ヌーヴォー建築群を歩く|優雅で繊細な街並み
最初の目的地は「ユーゲントシュティール建築群(アール・ヌーヴォー地区)」です。
リガは“アール・ヌーヴォー建築の宝庫”と呼ばれ、世界でも有数の美しい装飾建築が並ぶ街。
バスを降りてから少し歩くと、まるで美術館のような建物が続き、思わずため息がこぼれます。

淡いブルーやベージュの外壁に、人の顔や草花、神話のモチーフなどが繊細に彫られていて、どこを見ても芸術。
ヨーロッパの中でも、リガは「中世の街並み+芸術的装飾」が共存していて、歩くだけで楽しくなる街です。
市場散策|お休みの中央市場と青果店のにぎわい
次は「リガ中央市場」へ。
ところがこの日は残念ながら休業日。
代わりに外の青果市場を少しのぞいてみることになりました。


まだ品物を並べている途中といった感じで、青果店の通りは静か。
でも、箱いっぱいに並ぶイチゴやブルーベリーがとても美味しそうで、思わず買いたくなりました。
時間があれば味見してみたかったなと思いながら、再びバスへ。
リガ城からスウェーデン門へ|歴史が息づく旧市街へ
次に向かったのは「リガ城」。
現在は大統領官邸として使われている建物で、白い壁と赤い屋根が印象的。
この城を囲むように旧市街が広がっていて、ここから徒歩観光がスタートします。

「スウェーデン門」は、旧市街に唯一残る城門です。
一見、可愛らしいアーチですが、実は“悲しい伝説”が残る場所。
かつてこの門で命を落とした女性の霊が夜な夜な現れるという話を聞き、少しひんやり。
観光地の華やかさの裏に、静かな歴史の影を感じる瞬間でした。
三人兄弟と火薬塔|街の物語を感じながら歩く
石畳を歩いていくと、次に現れたのは「三人兄弟」と呼ばれる三軒の建物。
15〜17世紀に建てられた異なる時代の家が肩を並べるように建っています。
外観の雰囲気がそれぞれ違い、まるで時代の移り変わりを一枚の絵で見るよう。


近くには「火薬塔」があります。
名前の通り、かつて火薬庫として使われていた建物で、現在は軍事博物館。
レンガ造りの塔が青空に映えていて、中世の雰囲気をより一層感じさせてくれました。
猫の家とブレーメンの音楽隊|かわいい発見がいっぱい
そして、リガ観光で特に楽しみにしていた「猫の家」へ。
屋根の上に黒猫が2匹、背を向けるように立っています。
この猫にはちょっとした逸話があって、昔、商人がギルドに入れてもらえなかった腹いせに、
ギルド会館の方に猫のお尻を向けて建てたというのだとか。
のちに和解して向きを変えたそうですが、そんなユーモラスな話に思わず笑ってしまいました。

そのすぐ近くにあるのが「リガ大聖堂」。
「リガ大聖堂」では壮大なパイプオルガンの音色が今にも聞こえてきそう。
現在でもコンサートが開かれているそうで、次に訪れる時はぜひ聴いてみたいと思いました。

次は聖ペテロ教会へ。
高い尖塔が目印で、塔の上からはリガの街を一望できるそうです。
今回は外観だけの見学でしたが、赤レンガの重厚感が印象的でした。
この教会の前には「ブレーメンの音楽隊」の銅像があります。
ドイツ・ブレーメン市から贈られたもので、4匹の動物が重なっている愛らしい姿が印象的。
鼻の部分だけピカピカに光っていて、幸運を呼ぶといわれているそう。
もちろん私も“幸せが訪れますように”と願いを込めてなでなでしてきました(笑)。


ブラックヘッドの会館|中世の面影に包まれて
最後は「ブラックヘッドの会館」へ。
色とりどりの建物が並ぶ中、ひときわ目を引くのが「ブラックヘッドの会館」です。
かつて独身商人のギルドが集った場所で、ゴシック様式の装飾がとても華やか。
青空の下、赤レンガの建物が映えていて、“これぞヨーロッパの街並み”という光景にうっとりしました。

歩くほどに惹かれる街、リガ
午前中だけでも見どころが盛りだくさん。
外観見学が中心でしたが、それでも十分にリガの魅力を感じることができました。
アール・ヌーヴォーの優雅さと、中世の歴史が同居する不思議な街。
通りを歩くたびに、可愛らしい建物やカフェ、色とりどりの花が目に入り、
「次に来るときは、ゆっくりカフェに入って絵葉書を書きたいな」と思いました。
11時15分、観光を終えて集合場所へ戻ると、空は少し曇り空に。
午前中のリガ散策を終え、午後はオプショナルツアーでルンダーレ宮殿へ向かいます。
豪華絢爛な宮殿見学の様子は、次の記事でたっぷりご紹介します。
  
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