この日もたっぷりと睡眠をとれたおかげで、スッキリとした朝を迎えました。
6時半に前日と同じレストランで朝食。昨日は食べなかったメニューを選びながら、同じツアーの方々とおしゃべりを楽しみました。ドリンクコーナーには紙製のテイクアウトカップがあり、食後にコーヒーを部屋に持ち帰れるのがとても便利。こうしたちょっとした気配りが嬉しいですよね。
スーツケースを持って8時半にロビー集合。今日からリトアニアを離れ、次の目的地ラトビアへと移動する一日です。まずはカウナス観光からスタート。バスで約1時間半の移動でしたが、窓の外に広がるのどかな景色を眺めていると、あっという間にカウナスへ到着しました。
雨のカウナス旧市街を散策
カウナスでは現地ガイドさんと合流。この日はあいにくの雨。
まずはトイレ休憩を済ませ、旧市庁舎広場へ向かいます。広場は工事中で足元が悪かったものの、朝早い時間だったので人は少なく、しっとりとした雰囲気が漂っていました。広場の周囲にはカフェや雑貨店が並び、可愛らしい外観のお店もいくつか見かけました。
天気の良い日にもう一度ゆっくり歩いてみたい場所です。



続いてカウナス大聖堂を見学。内部ではちょうどミサが行われており、荘厳なパイプオルガンの音が響き渡っていました。長い歴史を感じさせる装飾やステンドグラスが印象的で、静かに祈りを捧げる人々の姿が心に残りました。
カウナス駅と「命のビザ」

ホームに記念プレートが残されています。

次は、杉原千畝がビザを発給し続けたことで知られるカウナス駅へ。
旧日本領事館(杉原記念館)に行く前に、少し時間があるとのことで立ち寄りました。日本の駅とは違い、改札口がなくホームに自由に出入りできるのが新鮮。構内には「命のビザ」を象徴する記念プレートが設置されており、当時の出来事に思いを馳せました。
この駅で杉原千畝が、列車の出発直前までビザを書き続けたという話を聞くと、胸が熱くなりました。
旧日本領事館(杉原千畝記念館)
次はいよいよ、今回の旅で心待ちにしていた旧日本領事館(杉原記念館)へ。
バスを降りて、緑に囲まれた静かな住宅街を10分ほど歩きます。小雨に濡れた石畳が、どこか厳かな雰囲気を醸し出していました。

到着後、入口で靴にビニールカバーを装着して中へ。館内は靜かで、外の喧騒とは対照的。
展示室では、当時の映像や手紙、そして命を救われた人々の証言などが丁寧に紹介されていました。
自分の顔写真を撮ると、壁に掛けられたビザに自分の顔が映し出される体験型展示もあり、まるで自分がその時代の一部になったような感覚に。
売店には書籍や絵葉書が並び、スタンプも設置されていたので、持参したノートに記念として押しました。
短い時間でしたが、彼の勇気ある行動を現地で感じることができ、心に深く刻まれました。


郷土料理ランチでほっと一息
昼食は、可愛らしい民族衣装を着たスタッフが迎えてくれる「Bernelių užeiga(ベルネリュ・ウジェイガ)」というレストランへ。木のぬくもりを感じる店内はまるで民芸館のような雰囲気です。
ここでは、リトアニアの郷土料理を堪能しました。


メニューは、「シャルティバルシチェイ(冷製ボルシチ)」と「ツェペリナイ(肉入りじゃがいも団子)」、そしてデザートとコーヒー。
ボルシチは鮮やかなピンク色で、最初は少し躊躇しましたが、一口食べると爽やかな酸味が口いっぱいに広がり、とても食べやすい味でした。
ツェペリナイは見た目よりもボリュームがあり、ホクホクとしたじゃがいもの食感が楽しい一品。
デザートはキャロットケーキ?だったような……。正確な名前は分かりませんが、ほどよい甘さで最後まで美味しくいただきました。


世界遺産・十字架の丘へ
昼食後は、シャウレイへ移動し、世界遺産「十字架の丘」を訪れます。
バスでおよそ2時間半の移動。途中、ガソリンスタンドの売店でトイレ休憩をとり、添乗員さんおすすめの「冷製ボルシチ味ポテトチップス(2.59ユーロ)」を購入。見た目もピンク色で、まさにご当地フレーバー。旅行中のおやつに食べました。


十字架の丘に着く頃には雨もやみ、少し曇り空の中で幻想的な雰囲気が広がっていました。
丘一面に無数の十字架が立ち並び、その数は20万本以上とも言われています。木製、金属製、小さなものから人の背丈を超える大きなものまでさまざま。
私は売店で5ユーロのシンプルな木製の十字架を購入し、「世界平和」の願いを込めて丘に立てました。
どこを見ても十字架、十字架、十字架——静寂の中で風が鳴り、十字架が微かに揺れる音だけが響いていました。ここに立つだけで、祈りの重みと人々の思いが伝わってくるようでした。
リガへ移動し、ホテルにチェックイン
この日の観光はここで終了。
再びバスに乗り、国境を越えてラトビアの首都リガへ向かいます。約1時間45分の移動で、18時頃に「BELLEVUE PARK HOTEL RIGA」に到着。
清潔でシンプルな部屋で、窓からは公園の緑が見えました。
バスルームにはタオルウォーマー(ハシゴ型のヒーター)が付いており、洗濯物を乾かすのにとても便利。
2連泊なので、ホテル内の売店で2ユーロの大きな水のボトルを購入しました。


19時からはホテルレストランでの夕食。ビュッフェ形式で品数は少なめでしたが、同じツアー客の方々と旅の話をしながら楽しい時間を過ごせました。
こうして、リトアニア最後の夜が静かに終わりました。




翌日はリガ観光と、オプショナルツアーのルンダーレ宮殿。バルトの美しい街並みと宮殿をめぐる旅は、まだまだ続きます。
  
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