気球が飛び立つ朝のサバンナ
5日目の朝は6時半に早朝サファリへ出発しました。外はまだ肌寒く、長袖を羽織って車に乗り込みます。空が明るくなるにつれ、地平線の向こうから次々と気球が浮かび上がり、サバンナの空を彩っていきました。黄金色の大地と澄んだ空に映えるカラフルな気球の群れは、まるで絵画のような光景。サファリカーの中から見上げるその景色は、この旅でしか味わえない特別な瞬間でした。
道中ではさっそくキリンやカバと遭遇。長い首を揺らしながら優雅に歩くキリンの姿や、水辺でのんびりと休むカバの群れに出会うと、朝の冷え込みも忘れて心が弾みます。さらに多くのサファリカーが一点に集まっている場所を発見。近づいてみると、そこにはライオンの姿がありました。今回は木陰で寝そべる姿ではなく、草原の上を堂々と歩く姿。凛々しい表情と力強い足取りに圧倒され、車内からは歓声が上がりました。

サバンナでの朝食
しばらく動物観察を楽しんだ後、車を停めて朝食タイム。内容は前日のランチボックスに似たスタイルのお弁当でした。お腹が空いていた私は、気づけば写真を撮る前に食べてしまい、記録に残せなかったのが少し残念。それでもサバンナの空気の中で食べる朝食は格別で、どんな豪華なレストランにも勝る満足感がありました。



食後は再びサファリドライブを続けながら、午前中にロッジへと戻ります。途中でもシマウマやインパラ、さまざまな鳥たちが姿を見せ、あらためてセレンゲティの豊かさを実感しました。



ロッジでの休憩と昼食
部屋に戻ると、心地よい疲れがどっと押し寄せました。しばらくベッドに横になって休憩し、旅の記録を整理したり写真を見返したりして過ごします。動物たちの姿はどれも印象的で、特にライオンの堂々とした歩みは何度思い出しても胸が高鳴りました。
13時頃、ロッジのレストランで昼食。サファリの途中で出会うことのない小さな仲間、ディクディクがテーブルの下にひょっこり現れて寛いでいました。小さなシカのような姿で愛らしく、人懐っこい雰囲気に癒されながらの食事となりました。アフリカの大地で、動物たちとこんなに身近に過ごせる時間があることに感動します。


ピポプールでの午後のサファリ
16時、午後のサファリドライブへ出発。この日の目的地はピポプールです。名前の通り、多くのカバが集まる場所として知られており、期待を胸に向かいました。
到着すると、その名に違わぬ光景が広がっていました。水面から顔や背中だけをのぞかせ、ぷかぷかと浮かぶカバたち。中には水中でじゃれ合うように動くカバの親子もいて、見ていて飽きることがありません。夕暮れに近づく柔らかい光の中で見るその景色は、穏やかで、どこかユーモラスなものでした。

夜のロッジで過ごす時間
再びロッジへ戻り、夜はレストランで夕食を楽しみました。ビュッフェスタイルで、昨日は手を伸ばさなかった料理を選んでみることに。煮込み料理やスパイスの効いた野菜料理、デザートまで少しずつ味わい、食後のコーヒーで締めました。料理の種類が多いので、毎回違う組み合わせを楽しめるのが嬉しいポイントです。
レストランではツアー参加者たちが今日の出来事を振り返り、あちらこちらで会話が弾んでいました。私も同じテーブルの方と気球やライオンの話で盛り上がり、自然と笑顔がこぼれました。



振り返って
こうして5日目は、セレンゲティ国立公園での終日サファリにたっぷりと浸る一日となりました。気球が舞い上がる幻想的な朝に始まり、堂々と歩くライオン、愛らしいディクディクやカバの群れとの出会い。動物たちが見せてくれる多彩な表情に触れ、アフリカの大地の豊かさを全身で味わうことができました。
ツアーもついに折り返し地点。明日はいよいよザンジバル島へ移動します。サバンナから海へ舞台が変わることで、また新しいアフリカの魅力に出会えるのだと思うと、胸が高鳴って仕方ありませんでした。
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