タンザニア旅行記|3日目 アルーシャ〜世界遺産ンゴロンゴロ自然保護区

ツアー旅行体験談

グランメリア・アルーシャで迎える朝

3日目の朝は6時に起床。前日の長旅の疲れはまだ残っていましたが、外はまだ暗く、窓の外には静けさが広がっていました。タンザニアの日の出は6時41分。ちょうど身支度を整えている頃に少しずつ空が明るくなり、アルーシャの新しい一日が始まっていくのを感じました。

6時半頃、昨日夕食をとったレストランでビュッフェスタイルの朝食をいただきました。種類豊富な料理が並び、卵料理はシェフが目の前で調理してくれるスタイル。ヨーグルトやフルーツもたっぷりで、さすが高級ホテルの朝食という感じでした。

ここで思いがけないサプライズ。ファーストクラスで来られていた方から、エミレーツ航空でもらえるというブルガリのチョコレートをおすそ分けいただいたのです。パッケージからして高級感があり、口に入れると濃厚で上品な甘さ。甘いものが大好きな私にとって、これ以上ないご褒美でした。旅行中も少しずつ味わいながらいただき、よい思い出のひとつになりました。

グランメリア・アルーシャでの滞在は一泊だけ。チェックアウトの時には「もう一泊してゆっくりしたい」と思うほど快適なホテルでした。


いざ、ンゴロンゴロ自然保護区へ

8時、サファリカーに荷物を積み込み、いよいよ世界遺産ンゴロンゴロ自然保護区へ向けて出発です。サファリカーは6人乗りのランドクルーザー。屋根のハッチが開けられる仕様で、これから始まる本格的なサファリへの期待感が高まります。

途中、大地溝帯(グレート・リフト・バレー)の展望ポイントで停車。ここは写真撮影の定番スポットで、眼下にはマニヤラ湖が広がり、その奥には雄大な大地の裂け目が続いていました。同行者たちと記念撮影をして、「いよいよアフリカに来たんだ」と改めて実感。


ンゴロンゴロ自然保護区ゲートへ

12時頃、ようやくンゴロンゴロ自然保護区のゲートに到着。入口にあるビジターセンターでは、展示物を見ながら現地ガイドさんの解説を聞きました。火山活動によって形成されたこのクレーターは、直径20km、深さ600m以上。ここに約2万5,000頭もの野生動物が生息しているのだとか。想像を超えるスケールに驚かされます。

トイレ休憩を済ませたら、13時頃にはロッジに立ち寄り、昼食をいただきました。レストランはクレーターを見下ろす高台にあり、テラス席からは雄大な景色が一望できます。遠くに霞むクレーターを眺めながら食べるランチは格別で、もうこの時点で旅のクライマックスに来たような気分でした。


クレーター内へ!サファリドライブ

昼食後、待望のクレーター内へサファリドライブに出発。サファリカーのルーフを開けて立ち上がると、冷たい風とともに土埃が舞い込みます。舗装されていない道を進むので、車体は大きく揺れ、まるで遊園地のアトラクションに乗っているよう。心臓が高鳴りっぱなしでした。

最初に出迎えてくれたのはシマウマの群れ。白と黒の縞模様がサバンナに映え、まるで絵画のような光景に見惚れました。続いてバッファローやヌー、フラミンゴの群れ。クレーター内には湖もあり、ピンク色に染まるフラミンゴの姿が幻想的でした。

そして、この日の大きな収穫はBIG5の遭遇。運よくライオン、ゾウ、バッファローに出会え、遠くにサイの姿も確認できました。残念ながらヒョウには会えませんでしたが、それでも一日でここまで揃ったのは本当にラッキー。サファリ仲間と「今日はついてるね!」と声を掛け合い、車内は大盛り上がりでした。


写真に残せなかった後悔

普段はミラーレス一眼をレンタルしていくのですが、今回は荷物を軽くするためにスマホのみ。これが大きな誤算でした。

目の前で繰り広げられる野生動物たちの姿を撮影しようとするものの、動きが速くてなかなかベストショットが撮れません。何度も「あぁ、やっぱりカメラを借りてくればよかった」と後悔しました。

結局「写真に残すのは諦めて、この目に焼き付けよう」と気持ちを切り替えました。肉眼で見た光景は、写真以上に心に刻まれています。サバンナの広がり、風の匂い、動物たちの息遣い——これはその場でしか体験できない宝物だと思います。


サファリを終えてロッジへ

あっという間に時間が過ぎ、18時頃には再びゲートへ戻りました。そこから本日の宿泊地、ンゴロンゴロ・コーヒー・ロッジへ向かいます。

19時頃に到着すると、ポーターさんが荷物を運んでくれ、部屋まで案内してくれました。すでに暗くなっていたため、窓を閉めてくれたり、ベッドに蚊帳をセットしてくれるなど細やかな心遣いが嬉しかったです。

部屋に入ってすぐ、トイレの窓にヤモリを発見!思わず一人で大騒ぎしてしまいました。幸い外へ出て行ってくれたので、すぐに窓を閉めて一安心(笑)。


ロッジでの夕食と夜のひととき

夕食はビュッフェスタイル。肉料理やパスタ、デザートも豊富で、どれも美味しくいただきました。名前の通り「コーヒーロッジ」だけあって、食後のコーヒーが格別。深みのある味わいで、旅の疲れを癒してくれました。

同じツアー参加者の皆さんはワインやビールで盛り上がり、楽しそうな笑い声が響いていました。私はお酒が全く飲めないので、その輪に加わることはできませんでしたが、お酒を片手に自然にコミュニケーションをとっている姿が少しうらやましく感じました。その代わり、美味しいコーヒーを味わいながら静かに食事を楽しみ、程よい時間で部屋へ戻ることにしました。

広めの部屋は一人で使うには少し落ち着かず、なんとなく寂しさも感じました。幸いWi-Fiが繋がっていたので、音楽をかけて気分を和らげました。窓の外からは虫の声が聞こえ、アフリカの夜を感じながらベッドに横たわります。

スマホのアラームを6時にセットし、明日のサファリに備えて就寝しました。


振り返って

こうして3日目は、アルーシャを出発し、世界遺産ンゴロンゴロ自然保護区を訪れた一日となりました。大地の裂け目を望み、クレーター内で野生動物に出会い、ロッジでの夜を過ごす——この一日だけでも十分に濃密で、まさにアフリカらしさを体感できる時間でした。

👉 次回は「4日目|セレンゲティ国立公園」で、さらに本格的なサファリの世界へご案内します。

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