はじめに
これまで 46 カ国を旅してきた私ですが、「また行きたい!」と強く思う場所は意外と少ないものです。ガイドブックに載る絶景やグルメはどの国でも魅力的。しかし本当に心に残るのは、その土地の空気をもう一度吸いたい、もっと深く知りたい、と身体が求める場所。今回は、そんな“再訪確定”のお気に入りベスト3を、ツアーで得た学びや自由時間のエピソードも交えてご紹介します。
第3位:イタリア
ツアー日程: ローマ→(バチカン市国)→ピサ→フィレンツェ→ベネチア /6日間ツアー
イタリアは、美術館、遺跡、グルメ…見どころが多すぎて、1回の旅行ではとても回り切れません。
特に印象深かったのはフィレンツェのウフィツィ美術館。教科書でしか見たことのない名画がずらりと並び、作品数の多さに圧倒されました。
実際に自分の目で見る感動は格別で、限られた観光時間(2時間)が一瞬で過ぎ去るほど。
「もし現地ガイドさんの解説がなければ、効率よく回ることはできなかっただろうな」と心から思います。
自由時間のハイライトは、念願だったラファエロ作〈小椅子の聖母〉をじっくり鑑賞したこと。その余韻のまま集合場所へ向かう途中、路地裏のジェラート店で食べたピスタチオ味が極上で、「芸術と甘い記憶」がセットになった幸せな午後でした。
次に行くなら、ぜひミラノへ飛んでレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」を自分の目で見たいです。
予約が取りづらいと聞きますが、そのハードルを越えてでも訪れたいひと品です。
第2位:エジプト
ツアー日程: カイロ→アブシンベル→ルクソール→カイロ /8日間ツアー
小さい頃から映画『インディ・ジョーンズ』に憧れ、「いつか考古学者みたいに遺跡を巡りたい」と夢見ていた私。
ツアーでは、どの遺跡も想像以上のスケールで、ただただ圧倒されるばかりでした。
なかでも、JTBの特別観光でスフィンクスの足元エリアに入場できた瞬間は大興奮!
目の前で見るスフィンクスは、まさに映画の1シーンのようでした。
そして今、もう一度訪れたい理由は、いよいよ完成間近の 大エジプト博物館(The Grand Egyptian Museum)。世界最大級のコレクションを擁すると聞きますし、完成後の賑わいが待ち遠しいです。
加えて、クレオパトラが暮らしたアレキサンドリアにも足を延ばして、その歴史と空気を味わいたいと思っています。
そしてもう一つの夢が紅海でのダイビング。20 代の頃に夢中になった海中世界を、透明度の高い紅海で再び味わうのが目標です。まだ体力のあるうちに、遺跡と海の両方を満喫する贅沢旅を計画中。
第1位:カナダ
訪問地: バンクーバー、ビクトリア、バンフ、ホワイトホース、トロント、ナイアガラ、オタワ、モントリオール、ケベック、ハリファックス、プリンスエドワード島
初めてカナダを旅したとき、「ここに住みたい」と直感しました。朝のスタンレーパークを散歩し、カフェでラテを味わうだけで心が満たされる――そんな日常の一コマが旅のハイライトになる国です。雄大なロッキー山脈、オーロラを待つ白夜のホワイトホース、歴史風情漂うケベック…広大な国土に多彩な表情があります。
中でも、小さい頃から憧れていた『赤毛のアン』の舞台プリンスエドワード島を訪れたときは夢がかなって感無量でした。グリーンゲイブルズで原作の世界に浸り、現地でミュージカル『赤毛のアン』を鑑賞。帰国後も余韻が冷めず劇団四季版まで観に行ったほどです。
都市と自然のバランスが心地よく、人々の温かさものんびりした空気も、自分にぴったり。
次は「住むように旅をする」スタイルで、1ヶ月ほど長期滞在してみたいです。
春夏秋冬、四季折々の美しさをじっくり味わいながら過ごす時間を想像するだけで、今からワクワクします。
おわりに
振り返ると、「また行きたい」と感じる場所は、時間をじっくりかけて味わいたい場所ばかりでした。旅は一期一会。でも、心がときめく国があるというのは本当に幸せなことです。
旅は人生という本の豊かな脚注。ページをめくるたびに、新しい自分と出会える気がします。次の旅先で、どんな物語があなたを待っているのでしょう。あなたの“また行きたい国”はどこですか? ぜひ胸が高鳴る行き先を思い浮かべてみてください。
コメント