楽しかった自由行動の時間も終わりが近づいてきました。
マイアスモック・カフェで過ごした至福のティータイムを終え、お腹も心も満たされたところで、次はバルト駅の市場(Balti Jaama Turg)へ行ってみることに。
タリン駅市場へ|地元の人に混じってぶらり散策
カフェを出てから、旧市街を抜ける途中で小さなパン屋さんを発見。焼き立てのパンの香りに誘われて中をのぞいてみました。
地元の方たちが買い物をしている姿を見て、「観光地を離れると、こんな日常があるんだな」としみじみ感じます。
タリン駅の構内を通り抜けて市場へ向かうと、そこは地元の人々の生活が息づく場所。建物の外観はレンガ造りで、モダンな雰囲気もありました。

まずは地下のスーパーマーケットへ。
エスカレーターを降りると、生鮮食品やお菓子、飲み物が所狭しと並んでいます。価格も観光地よりずっと安く、見ているだけでも楽しい。
同じツアーの皆さんと「このチョコお土産にいいね」「このお菓子気になるね」と言いながら買い物を楽しみました。

再び1階に上がると、飲食店が並ぶフードコートエリア。
地元料理のプレートランチやアジアンフード、カフェなど種類が豊富で、皆それぞれ気になるお店で軽く食事やスイーツを購入。
私はお腹がいっぱいだったので、温かいコーヒーだけにしました。窓際の席に座り、マーケットの活気を眺めながらしばし休憩。
旅の終わりにこうして地元の人と同じ空間で過ごせたことが、何より嬉しく感じられました。
「名残惜しいね」「もっといたいね」と話しながら、そろそろホテルへ戻る時間に。
市場を後にし、徒歩15分ほどでホテルのロビーに到着しました。預けていたスーツケースを受け取り、ロビーで荷物の整理をします。
チョコレートやアーモンドを詰めながら、「これで今回の旅も本当に終わるんだな」と少し寂しい気持ちに。
タリン空港へ|旅の最後の移動
15:30、全員が集合しバスでタリン空港へ向かいました。
街中から空港まではおよそ20分。空は少し曇っていて、バルトの秋らしいグレーの空模様。
どんよりとした雲の下でも、オレンジ色の屋根や紅葉の木々がしっとりと映えていました。
観光を終えた街を車窓から眺めながら、「また来られますように」と心の中でつぶやきます。
空港に到着し、ポーランド航空のカウンターでチェックイン。セキュリティチェックを抜けると、搭乗まで少し余裕がありました。
プライオリティパスでラウンジへ
搭乗まで1時間ほど時間があったので、私はプライオリティパスを利用して「Tallinn Airport LHV Lounge」へ。
中は広くて静か。窓際の席に座ると滑走路が一望でき、旅人たちがそれぞれの目的地へ向かう姿を見送りながら、温かいコーヒーを片手にゆったりと過ごしました。
軽食はパンやスープ、サラダなどシンプルな品揃え。飲み物の種類も多すぎずちょうどよく、心がほっと落ち着く空間でした。
「次に来る時は、エストニアの田舎町にも行ってみたいな」——そんなことを思いながらラウンジを後にします。


まさかの遅延とゲート変更
ゲート前に着くと、出発案内の掲示板に「Delayed」の文字が。
「45分遅れかぁ……」とため息をつきながらも、今回の旅では幸い天候に恵まれたので、これくらいは許容範囲です。
さらに待っていると、今度は「ゲート変更」のアナウンスがあり、ツアーの皆さんと一緒に移動。変更先のゲートはかなり混雑していました。
添乗員さんが「手荷物のスーツケースを持っている方は早めに搭乗したほうがいいですよ」と声をかけてくださり、そのアドバイス通り、早めに列に並びました。
19:25発のポーランド航空LO788便は、約45分遅れで搭乗開始。タリンからワルシャワへ、旅の最後のフライトが始まります。
タリンからワルシャワへ|短い空の旅
座席は2-2列の通路側。機体はやや小さめですが、明るく清潔でした。
短いフライトでしたが、ワルシャワ行きの便でも軽食サービスがあり、「bun with pudding(クリームパンのような甘いパン)」と飲み物が提供されました。
タリンからワルシャワまでは約1時間40分のフライト。外の空がすっかり暮れる頃、飛行機はワルシャワ・ショパン空港に到着しました。
ワルシャワ空港での乗り継ぎ
約1時間40分のフライトを経て、ワルシャワ・ショパン空港に到着。
50分の遅延があったものの、東京行きまで3時間ほど余裕があり一安心。
ただし、出国審査は長蛇の列。夜の便が集中する時間帯だったようで、開いている窓口は数か所しかありませんでした。
ツアー仲間と「なかなか進まないね」と話しながら少しずつ列を進みます。
審査を抜けたころにはまだ1時間ほど余裕があり、免税店をのぞいたり、ゲート付近で休憩したりと、ゆったりとした時間を過ごせました。
旅の疲れを感じながらも、「もうすぐ日本だね」と笑顔がこぼれる瞬間でした。
帰国便|長い夜のフライト

22:50、ポーランド航空LO079便に搭乗。
13時間近いフライトで、いよいよ日本へ帰ります。
離陸から30分ほどでおしぼりとお菓子(カシューナッツ)、飲み物のサービス。
その後、最初の機内食が配られましたが、さすがに疲れがたまっていてあまり食欲はなく、少しだけ口をつけて眠ることにしました。
途中で映画を見ようかと思いましたが、どれも途中で寝落ちしてしまい、気づけば朝食タイム。2回目の機内食をいただき、窓の外には徐々に明るくなる空が広がっていました。
ポーランドから日本へ戻る空の旅は、まるで夢のようにあっという間に過ぎていきました。


成田空港到着、そして帰宅
定刻どおり18:40、成田空港に到着。
手荷物だけだったので、スーツケースの受け取りもなくスムーズに進みました。
手荷物だけだったので入国もスムーズ。添乗員さんやツアー仲間にお礼を伝え、名残惜しくお別れしました。税関を抜けると、旅の終わりを実感。バスで帰路につきました。
思えば、テレビで見た「旅サラダ」の映像がきっかけで始まったこの旅。
“いつか行ってみたい”と思っていた場所を、自分の目で見て歩けたこと。
そして、一人参加でも安心して過ごせた添乗員同行ツアーのありがたさを、改めて感じた旅でもありました。
旅を終えて
エストニア・ラトビア・リトアニア、そしてワルシャワ。
どの国もそれぞれに魅力があり、物語のような街並みが心に残りました。
気づけば、これで訪問国50カ国目。
「まだ見たい景色がある」という思いが、また次の旅への原動力になります。


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