⑤ 3日目|ヴィリニュス旧市街とトラカイ城

ツアー旅行体験談

ぐっすり眠って、久しぶりに「よく寝た!」と思えるほどスッキリとした朝を迎えました。
乾燥しているせいか、昨夜洗濯した衣類がしっかり乾いていて、気持ちのいい朝のスタートです。


朝食でリトアニアの名物「シャコティス」とご対面

7時ごろ、ホテル「ラディソン・ブル・リトゥヴァ(Radisson Blu Lietuva)」のレストランへ朝食に向かいました。
昨日の夕食と同じ会場だったので、品数も少ないのかな?と思っていたのですが、
朝食は予想を裏切るほど豪華で、パン・サラダ・ホットミール・スイーツまで所狭しと並んでいました。

中でもうれしかったのが、リトアニアの伝統菓子「シャコティス(Šakotis)」
バウムクーヘンのような形で、表面がカリッと香ばしい焼き菓子です。
実はこの「シャコティス」、前日に立ち寄ったスーパーでも大きなサイズで販売されていました。
ただ、かなりのボリュームでスーツケースに入らなさそうだったので、その時は断念。
ホテルの朝食で再会できたときは「これこれ!」とうれしくなりました。

同じツアー参加の皆さんと「これ、どうやって焼いてるんだろう?」などと話が弾み、
朝から笑顔の絶えない時間に。連泊なので荷物の整理もなく、出発までのんびり過ごせました。


杉原千畝記念碑での写真撮影

ホテルを出発して最初に訪れたのは、杉原千畝記念碑
リトアニアの首都ヴィリニュスにも、彼の功績を称える記念碑が設置されています。
立ち寄り時間はわずか5分ほどと短く、周囲の静けさの中でそれぞれが思い思いに写真を撮りました。
派手さはなくとも、凛とした雰囲気をまとったその記念碑の前に立つと、
かつて“命のビザ”を発給した杉原氏の勇気や人道的精神に自然と心が引き締まります。

杉原千畝記念碑。『命のビザ』の物語がリトアニアでも語り継がれています。

この日は短い滞在でしたが、
「翌日に訪れる予定のカウナスの杉原記念館で、よりじっくり学べるかもしれない」
という思いを胸に、次の目的地へ向かいました。


聖ペテロ・パウロ教会と夜明けの門

次に向かったのは、聖ペテロ・パウロ教会
外観はシンプルながら、内部は真っ白な漆喰装飾で埋め尽くされており、その美しさに息をのみました。
ちょうどミサの最中で、静かに祈りを捧げる人々の姿に心が引き締まります。

聖ペテロ・パウロ教会の外観
聖ペテロ・パウロ教会の内部

続いて、ヴィリニュス旧市街の入口に位置する夜明けの門(Aušros Vartai)へ。
門の上には「奇跡の聖母」と呼ばれるマリア像が祀られていて、多くの巡礼者が訪れる聖地として知られています。
このあと、ヴィリニュス大聖堂の見学前にトイレ休憩がありました。

ヴィリニュス旧市街の入口に立つ『夜明けの門』。巡礼地としても有名です。
中央の窓の奥には“奇跡の聖母マリア像”が祀られています。

願いが叶うという「奇跡のタイル」

次は旧市街のシンボルともいえるヴィリニュス大聖堂へ。
隣にそびえる鐘楼との間に、一枚の「願いが叶うタイル」があります。
片足を置いて願いを唱え、3回まわると願いが叶うというもの。

欲張りな私は、もちろんチャレンジ(笑)。
少し照れながらも3回しっかり回ってみました。
旅の無事を祈りつつ、どこか微笑ましい観光体験になりました。


昼食はリトアニアの郷土料理「クルドゥナイ」

観光のあとはツアー昼食。
前菜のスープに続き、メインはリトアニアの郷土料理「クルドゥナイ(Koldūnai)」
小さな水餃子のような見た目で、もちっとした皮の中に具が入っています。
上からクリームソースのようなものがかかっていて、日本の餃子とはまったく違う優しい味わい。

デザートにはフルーツ。シンプルながら旅の途中でホッとできるランチでした。


期待のトラカイ城はあいにくの工事中

昼食後は、この日のハイライトでもあるトラカイ城(Trakai Castle)へ。
ヴィリニュスからバスで約1時間のドライブです。
湖の中に浮かぶように建つ赤レンガの古城で、「リトアニアといえばこの風景!」といわれるほど有名な観光地。

ただ残念なことに、ちょうど工事中で、城全体の美しい姿を見ることはできませんでした。
それでも中世の雰囲気漂うお城の内部を歩くのは貴重な体験。
細い階段や石造りの通路など、昔ながらの造りが残っていて、まるでタイムスリップしたよう。

お城の内部
湖越しに見たお城の外観
展示物

人が少ないオフシーズンだったので、ゆっくり見学できたのはラッキーでした。


トラカイ湖での自由時間

見学後は約45分間の自由行動
お土産屋さんをのぞいたり、湖を眺めて写真を撮ったりと、思い思いの時間を過ごしました。

トラカイ湖のボート案内看板。30分で5ユーロの周遊コース。自由時間に知っていたら乗ってみたかった!

集合時間の少し前、湖を周遊するボート(30分・5ユーロ)を見つけて、心がグラッと。
「下調べしておけば乗れたかも…」と少し後悔。
旅の計画を立てる時、自由時間の過ごし方も調べておく大切さを改めて感じました。


ヴィリニュスに戻り、旧市街を自由散策

午後は再びヴィリニュスへ戻り、約1時間半の自由散策
まず向かったのはセント・アン教会(St. Anne’s Church)
赤レンガを緻密に組み合わせたゴシック様式の外観がとても美しく、見る角度によって印象が変わる繊細な建築です。

赤レンガの繊細な組み合わせが圧巻の美しさ。

続いて訪れたのは、ユニークな「ウジュピス共和国(Republic of Užupis)」。
独自の「憲法」を掲げるアートな街で、ユーモアあふれる条文が並んでいます。
たとえば「誰もが怠ける権利を持つ」「誰もが幸福である義務を持つ」など、思わず笑顔になってしまうようなものばかり。

“誰もが怠ける権利を持つ”と書かれたユーモラスな憲法ボード。

チョコレートブランド「Rūta(ルータ)」直営店へ

自由時間の最後に訪れたのは、リトアニアの老舗チョコレートブランドRūta(ルータ)の直営店。
ホテル隣のモールにもありましたが、本店の方が品揃えが豊富で雰囲気も素敵。
セールになっていたダークチョコレートの板チョコ
をお土産に購入しました。


夕食&ホテル前の川沿い散歩で1日を締めくくり

自由時間が終わり、ツアー全員でレストランに集合。
この日の夕食はサラダ・魚料理・デザートの3コース。どれも美味しく、会話も弾みながら和やかなひとときを過ごしました。

ホテルに戻ったのは19時前。まだ外は明るかったので、ホテル前の川沿いを少し散歩しました。
金曜日の夜ということもあってか、地元の人たちで賑わっており、活気ある雰囲気に包まれていました。
1日の終わりに感じる心地よい疲れとともに、「この街の暮らしに少し触れられた気がする」そんな温かい時間でした。

金曜の夜のヴィリニュス。川沿いの散歩が心地よく、一日の締めくくりにぴったり。

明日はカウナスと十字架の丘、そしてラトビアへ

明日は朝8時30分に出発。
快適だったホテルをチェックアウトし、杉原千畝ゆかりの地・カウナス、そしてリトアニアの聖地「十字架の丘」へ。
いよいよ旅は次の国、ラトビアへと続きます。

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